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馴れ初め 10
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「どうする?」
存分に舌を絡め合うようなキスを続けて上気したクァナの頬が、さらに赤くなった。
「…えっと…ちょっとだけ…」
ヒュウはクァナの耳朶に唇を寄せた。
クァナの手がヒュウの背中できゅっと握られる。
それは嫌悪や拒絶ではなく緊張や羞恥心からだとヒュウは受け取った。
彼等は人間(ひと)ではないから肌が触れ合えば思考や感情がおぼろながら伝わる。
しかし、勝手に覗き見たり押し付けたり、入り込んだりするのはマナー違反。
だから、ヒュウはクァナの感じていることを、その反応で、表情で受け取ろうとしていた。
「ぁ…!」
ヒュウがクァナの耳を甘噛みすれば、クァナは甘い悲鳴を上げる。
ヒュウは唇で挟んだクァナの耳を舌で押してみた。
クァナの呼吸が乱れて早くなる。
舐め上げればクァナは身を捩って声を上げた。
「な? 言った通りだろ?」
クァナは恥ずかしくて目を開けられず、むしろぎゅっと瞼を閉じた。
「反対の耳もしてみるか?」
そして、そのままヒュウにしがみつく。
「ヒュウ、どうしよう、ヒュウ」
「ん?」
「どうしよう、僕、気持ちいい」
何と正直な報告。
与えた刺激に、ここまで酔ってくれるとは。
ヒュウは驚きと満足で小さく笑った。
クァナはすでに快感を拾えている。
初めてのことで戸惑うのが当然なのに、その反応は嬉しい。
最初は快感ではない感覚を覚えるだけか、特に何も感じないものだ。
それが快感なのだと体に教え、体が覚え、ようやく快感と捉えられるようになっていく。
しかし、クァナはもう快感を拾えてる。
素質は十分だ。
開発する過程も楽しめるだろう。
それだけじゃない。
自分好みの体に仕上げ、自分だけがクァナを絶頂に導いてやれる存在になれる。
独占欲を満足させるには十分だ。
ヒュウは再び小さく笑った。
「じゃ、もっと気持ち良くしてやるよ」
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