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「ちょっ、スルーしないで下さい……!」
「嫌だ。俺はこう見えても忙しいんだ。それに毎回お前に付きまとわれて、こっちは昼飯も落ち着いて食べられないのは誰のせいだと思ってるんだ?」
葛城はそう言い返すとチャーハンの上に箸を刺して睨んだ。阿川はヘラヘラ笑うと、逆にどうして怒ってるんですか?と呑気に聞き返したのだった。
「邪魔なんかしてませんよ、俺はただ貴方をジッと見ていたいんです。それに葛城さんの顔を見ながらご飯を食べると幸せな気持ちになれるんですよ?」
「なっ……!?」
葛城は彼の何気無い言葉に顔が少し赤くなると、胸がドキッとなった。
「ふっ、ふん……!お前は幸せでも、俺は不幸せだ。人のテーブルの席の前に勝手に座って、食べてる姿を見られてるこっちの気持ちなんかお前にはお構い無しだろ、違うか?」
「も~~、すぐそうやってひねくれる。葛城さんは本当に素直じゃないな。でもツンデレの貴方も素敵です?」
「死ね!」
葛城は彼にそう言い返すと、ツンツンしながら
ラーメンの麺を煤って食べたのだった。
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