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「あっ、そろそろお昼が終わりますね。俺も急いで食べようかな?」
阿川はそう言って自分の腕時計を見るとスプーンを手に持った。彼のテーブルの上には半熟のオムライスが置かれていた。葛城はその言葉に反応すると、突然ニヤリと笑った。
「……お前がチンタラ食べてるから昼休みが終わるな、いい気味だ」
「何ですかその言いぐさ?」
阿川は彼にそう言われると直ぐに反応した。すると葛城はどういうわけか、彼に手伝ってやると言ってきた。
「ほら、スプーンを貸せ。俺が食べさせてやる」
「えっ……!?」
思わぬ言葉に阿川は驚くと、持っていたスプーンを彼に奪われた。
「ど……どうしたんですかいきなり?それって本気ですか――?」
阿川は葛城が食べさせてやると言う言葉に胸がドキッとなると、急に照れだしながら疑ったのだった。
「かっ、葛城さんからそんな言葉が聞けるなんて……今日はラッキーだな。まさか冗談じゃないですよね……?」
彼はそう言って疑った様子だった。すると葛城はニコリと笑った。フワッと優しく微笑むと、阿川は再び胸がドキッとなった。
「ほら、口を開けろ。食べさせてやる」
「葛城さん…――!」
阿川は葛城からそう言われると、急に胸がジーンとなった。いきなりのサプライズに驚くと照れた様子で下を向いて頭をかいたのだった。
「まさか貴方からアーンをしてもらえる日がくるなんて、何だか怖いな……」
「そうか?」
葛城は再び彼の前でニコリと笑うと、スプーンの上にオムライスを掬って乗せた。
「ほら、いいから口を開けろ」
「はっ、はい……!」
阿川は何も疑うこともなく、無邪気に口を開けた。葛城は無言でスプーンを口元に運ぶと笑顔で食べさせた。
「はい、アーン」
「アーン!」
阿川は葛城にオムライスをひと口食べさせられると、幸せそうな顔を見せたのだった。
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