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バレンタイン 6 ~朔馬&奈都 高校編~
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残された朔馬は、ため息をついた。
「奈っちゃん、颯人に何か言われたんだな」
奈都が急にビクビクした態度を取る時は、何個か思い当たることはある。
だが最近は、親友で経験豊富な颯人に悪知恵を吹き込まれている時が、大半を占めていた。
(意識してもらっているのは、嬉しいんだけどね)
あんなにわかりやすいのに、幼馴染みのノブは意識してもらえていない。
優位に立ててはいるが、かといって不安は無いとは言えなかった。
昔の出会った頃の奈都は、朔馬に構って欲しくてグイグイと行動で態度を示していた。
だが、思春期になってから極度の恥ずかしがり屋になってしまった。
だから、朔馬はガツガツせずに奈都のペースで愛を確かめあえば良いかなと、思っていたわけなのだが…。
(奈都がもし、別の誰かの事が好きになったら…相手を一発殴ってから、身を引こうと思ってるけど)
実際そうなったら、本当にそんな事が出来るとは思えないが、それが奈都の幸せなら朔馬は身を引く覚悟はしていた。
高校で、たくさんの人と出会って欲しい。
(その割に、大人げないことしてるけど…)
さっきのノブと生徒に対しても、奈都に触れようとしている人に嫉妬してしまっている。
奈都の良さを知って欲しいのと独占欲が、自分の中で行ったり来たりの振れ幅が大きい事に苦笑した。
「さてと、俺も準備しようかな」
そう言うと、朔馬は自分の部屋に帰って行った。
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