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俺には恋人が…つい最近までいた。
8年くらい付き合ってて、別れたのも別に互いを嫌いになったとか浮気とかそういう別れ方でもない。
最後まで好きだった。
最後まで愛されていた。
それは確かだった。
相手は大学のサークルで知り合った人。
同い年で、気が物凄く合う人。
趣味も割と近いし、お互い理解し合えてるような関係。
理想なカップルって、自分で言うのもなんだけど、そう呼ばれても過言じゃないくらい上手くいってた。
喧嘩はよくしてたけど、理由は本当に思い出せないような事ばかりだし、別れに繋がるような事は一つもなかった。
大きな問題ってのもあんまりなかった。
あったとしても、それは…
男同士だった。
くらいだ。
そりゃホモカップルは周りから変な目で見られるかもしれないし、親にも言えないような事かもしれない。
俺は元々ノンケだし、あの人もそうだった。
でも、そんな事は俺たちの間ではどうって事もなかったんだ。
『大丈夫。誰かに理解してもらいたい訳じゃないんだから。俺は単純にお前と愛し合いたいだけだよ。だから不安にならないで。』
そう言ってくれたから。
大学の誰にも言いふらしてない。
俺の両親にも、彼の両親にも。
知ってるのは俺たち2人だけ。
でも、それでもいいって思えた。
それでも幸せだった。
唯一この関係を知ってるのは…
「翼くん…おかわり」
「今日はヤケに呑むね〜」
「うん…今日は酔いたい気分なの」
「そっか。水かなんかいる?コーラとかで口直ししない?」
「ううん、今日はハードに行きたいからね」
「そう?ま、悩みなら愚痴ってごらん。翼お兄さんが聞いてあげる」
翼くんだけだった。
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