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そうやって日々を重ねて約一年。
いつもの部活帰り、いつもの道。
「秋月、付き合ってよ」
「どこにですか?」
「えっ?!」
予想外の返事に驚いた、とでも言いたげな声色に驚く。
「だからどこに行くんですか?」
「どことは?!」
噛み合わない会話はいつもの事。
ため息を飲み込む。
「緒方さんが言ったんじゃないですか」
「えっ?!」
これは日常会話の一環。
一年間後輩としてそばにいて、こんなやり取りにはもう慣れた。
「いや、そういう事じゃなくてだな。なんか言い方おかしかったか…?」
顎に手を置きながら考え込む姿を見守る。
この一年間、この学校で学んだのは勉強や陸上の事だけではない。
突拍子もないセリフを言われても、冷静に対処できる自信がある。
「俺お前の事好きなんだけど、付き合ってくれない?」
「……はい?」
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