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気づいたら自分の部屋にいた。
緒方さんとどうやって別れて、何を考えて家まで帰ってきたのかまるで思い出せない。
「充ー、先お風呂入るのー?」
一階から母の声がする。
「あ、うん。すぐ行く」
肩に掛けたままのカバンを降ろす。
殺風景な部屋にやけに大きくその音が響いた。
「本気だから考えて」
そう言われた。
こんな事ってあるのだろうか。
休み時間にクラスの女子が雑誌を見ながら騒いでいた、所謂ボーイズラブってやつだ。
性別なんて関係ない!恋とは楽しくて幸せなものだ!
そう女子達は言っていた。
(付き合ったら何をするんだ?一緒に帰ったり、手を繋いだりとか?)
恋愛らしい恋愛をした事がないので、そんな事しか思い浮かばない。
(手を繋ぐ?俺と緒方さんが?)
その姿を思い浮かべる。
(………モザイクが必要だな)
「充ー、何してるのー?」
再びの母の声に、とりあえず着替えを手にして階段を降りる。
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