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日の高いうちに終わった記録会。
軽いミーティングが行われ、すぐに解散となった。
明らかに朝より腕の色が濃くなっている。
友達と別れた蝉時雨の中、一人早足で家へと帰る。
腕が焼けた。
肩はユニフォームの痕がしっかり残る程焼けた。
顔も焼けて赤くなっているかもしれない。
それよりも、あの高校生の姿が目に焼きついて離れなかった。
家に着く。
母がシャワーを勧めてくる。
汗だくになったユニフォームを洗濯機に投げ入れる。
まとわりついたシャツを脱ぐ。
足が勝手に母の元へと向かう。
「なぁにそんな格好で。早く汗流してきなさいよ」
クーラーの効いた涼しい部屋で、ドラマの再放送を見ながら母が言った。
「俺、志望校変えたい」
煎餅を頬張ろうと口を開けたまま、ゆっくりと母の顔がこちらを向く。
「なに急に…いいから先にシャワーを」
「高跳びも辞めない」
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