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「えぇぇ…今度は俺なの…?」
瀬川さんががっくりと肩を落とした。
「あらー秋月くん!男らしくなって…更にイケメンになったわね!」
「秋月、次行って次。この上なく速やかに皿を受け取って次行って」
今度は瀬川さんに背中を押された。
「ちょっと祐、邪魔するならおかず減らすわよ」
「どんな理屈なの?!」
にこにことした笑顔で、盛り付けられた皿から唐揚げを減らし始めた。
(さすが瀬川さんの母親…)
思わず心の中で戦慄する。
「ちょっ…何してるの?!母さん!やめて!」
「秋月くん背も伸びたわね。すっかり男らしくなって。私も握手いいかしら?」
「あ、はい」
差し出そうとしたところで早々に掴まれた。
「握手会じゃないってば!」
「いいでしょ!減るもんでもないし!あら、本当に綺麗な手」
「俺の神経がすり減るから!」
「あんたは少しすり減ったくらいでちょうどいいわよ。秋月くん応援してるからね、頑張って!」
「ありがとうございます」
「秋月お願い!進んで!お母様!唐揚げ戻して下さいお願いします!」
悲痛な叫びに先へ進むと、最後のみそ汁担当は井上さんの母親だった。
「秋月くん、いつも息子がお世話になってます」
「いえ、こちらこそ」
「あの子おバカだから迷惑掛けてないかしら。あんな子だけどこれからもよろしくね」
井上さん本人がいないせいか、最後のみそ汁コーナーはすんなりと通過できた。
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