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「………え?そういう流れでしたっけ」
「いや、360度真逆の流れだったな」
ツッコミを入れたい所も相まって、開いた口が塞がらない。
まさにそんな心境。
「今はまだ、俺のこと好きじゃなくていい。でも絶対好きにさせてみせるから、俺と付き合って」
「凄い自信ですね…」
「自信なんかねぇけど…でも頑張るから」
「はぁ…」
先程から、どうしてこうも困る方向に話しが進むのか。
(どこで間違えてこの展開になった…?)
お付き合い、というものは、好きになった者同士がする事ではないのだろうか。
「緒方さんが俺のどこを好いてくれてるのか、全く分からないんですけど」
とりあえず会話を引き延ばしつつ時間を稼ぎつつ、断る方向に持っていくしかない。
あわよくば緒方さんの言う360度に戻り、その流れで自然に断れないかと願う。
「どこが、とかじゃないんだよ」
「強いて言えば?」
「えっ?!なんか秋月グイグイくるね…」
やはりどこかで話す順番を間違えたのだろう。
いや、そもそも相手は緒方さんなのだ。
これ以上いつものように、話しのペースに巻き込まれるのはまずい。
もしこのまま巻き込まれて、一時の感情とか雰囲気とか、そういうのに流されるのはもっとまずい。
「俺、お前が中学生の頃からお前の事知ってた」
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