アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
新キャラ・・・?
-
(…………新キャラ?そのままです(〃・д・) -д-)))
嵩原には錦戸がいるように、大和には高橋がいる。
上に立つ人間には、必ずそれ相応の有能な部下が付いて、日々主の為に尽力す。
それは、当然この人にもいるべきで…………。
いるべきで?
皆様は覚えておられるだろうか。
本編で、一瞬だけ出た事がある名前。
「おい、ヅカ………昨日言うた書類は、出来とんか」
ヅカ。
高橋が黒河と事を交えた日、確かにこの名前が登場したのだ。
大都会の高層ビル。
家賃だけでウン億円は下らない一等地に、実業家安道のオフィスは君臨する。
社員は、意外な程少ない。
安道が厳選した、使える人間しか集めていないからだ。
使える人間がいれば、毎日の様に舞い込む仕事の依頼も上手く回せる。
数人しかいない誰もが、あらゆる分野でスペシャリストであり、事業を成功させるスキルに長けている事で、必要な時に必要な所へ仕事を回し、経済を潤わす。
安道のやり方は、多くの企業の得意分野を把握し、下町の小さな会社から政府関係まで大切に付き合う事で、多大な繋がりを生んでいる。
その流れの中で、社員トップの実力を誇るのが、『ヅカ』。
安道が、最も信頼する部下である。
「ボス、誰に言うてはるんですか?私に、出来ない仕事はありません」
ドサッ………………!!
厚さ5cmはあるファイルが4冊。
安道が見下ろすデスクの前へ、これみよがしに落とされる。
誰に言うてはるんですか?
見なくてもわかる、中身は完璧。
「相変わらず、可愛ゆうねぇな……………お前」
「ボスに可愛さ売って、何かメリットありました?」
安道相手に、この堂々たるや。
かなりの曲者。
彼の本名は、小塚遥希(コヅカハルキ)、32歳。
真っ白なUネックTシャツに、濃紺のカシミヤカーディガンを羽織り、袖を捲った腕にはハイブランドの腕時計。
それを纏う容姿は、艶やかな長めの髪をサイドへ軽く流した、切れ長の美しい眼差しの美麗さ。
しかも、安道がわざわざ関西から引っ張って来た、秀才。
「お前はメリットで人と話すんか、S塚」
「小塚です。勝手にS付けんといて下さい」
「あ?ドS塚ちゃうかったか?お前の名前」
「私がドSなら、ボスは悪魔か閻魔ですね。S以上に、人を追い込むのお好きですから」
ただ。
その見た目に反し、綺麗な顔を緩めながら発する言葉は、毒ばかり。
ポトリ……………………
誰か、ボールペン落としたな。
2人が会話を始めると、いつもオフィスは氷点下。
これで、意外と安道がキレないから不思議だ。
「あ、もうお昼やな………………ボス、ご用がお済みなら、私は休憩に入ります」
「は…………………」
時刻は、12時ジャスト。
カチッとマウスを動かし、小塚の午前は終わる。
手際良く身の回りを片付け、自分のお手製のお弁当を取り出すと、足早に休憩室へと消えてった。
脇に立つ、安道を放置して。
「あいつ、俺の事ボスやと思うとんのか」
「ボス、我々に聞かないで下さい」
去って行く小塚を眺め、呆れる安道と社員達の固まる姿。
そんな事はない。
小塚は、こう見えて誰よりも安道を尊敬している。
何故なら、安道にだけは絶対に勝てないから。
仕事上で何度本気でぶつかろうと、最後はいつも完敗する。
そして、キチンと部下を知り、大切なものが何かを教えてくれる。
安道は、最高のボス。
だから、数ある引き抜きには目もくれず、彼はずっとここにいる。
カタ…………………
「はぁ………………」
真っ青な青空を一望出来る、大きな窓に囲まれた休憩室。
小塚は、この部屋で食事をするのが好きだ。
もう少し経てば他の仲間も集まり、最後に安道が現れ、皆で大笑いしながらお昼を取る。
それのどんなに楽しい一時か。
「よし、今日も7品!」
広げたお弁当の品数に満足出来たら、幸せ。
S塚遥希。
もとい、小塚遥希。
掴めない男の毎日は、こうして過ぎてゆく。
安道とハードな仕事と、美味しいお弁当。
「いただきます」
両手を合わせる顔には、美しい笑顔が咲き誇る。
(皆様、ありがとうございました!本編で名前しか出なかった小塚を、広げてみました。本編で出るかは未定です…あと、余談ですが『上地と大和』の続き、ちょっと書いてみたいなと思っています。順序は不明ですが、また入れさせて下さい┏○))ペコリ。また、皆様のコメントなどで読んでみたいと言われた物は、全て頭にあるので書かせていただきます!)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
121 / 241