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続々・バレンタイン
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(リクエストです。伊勢谷×花崎のバレンタインです。本編優先で進めていますので、ちょっとペースはゆっくりになってます、すみません…)
(やや?エロ有りです)
「はぁっ…………やっと終わった………」
夜空を照らす、きらびやかならイルミネーション。
今日は、バレンタイン。
至る所にバレンタイン仕様のディスプレイが飾られ、街中は年に1回のLOVEな時を楽しむ男女や友人グループで賑わいを見せる。
皆、幸せそう。
ようやく仕事が終わり、人混みを走り抜ける花崎は、周囲の笑顔に白い息を吐き微笑んだ。
「急がな…………伊勢谷さん、待ってはる」
ワクワクとドキドキ。
『今夜、ご飯でもどうや?』
今から十数時間前。
朝、支部に顔を出した花崎へ、伊勢谷が声をかけてきた。
勿論!!
めちゃくちゃ嬉しかったが、組員達の手前、必死にニヤける顔をこらえて『わかりました』とだけ返事した。
それから、1日がどれだけ待ち遠しかったか。
指定されたお店に行くまでの足取りも、自ずと軽くなる。
早く会いたい。
会いたいよーっ、伊勢谷さーん!
「チョコいかがですか?」
そんなテンション上げ上げの花崎を、一人の女性が呼び止める。
後ろには、眩しくもオシャレなチョコレート店。
どうやら、その店の店員らしい。
「え……………チョコ……」
「良かったら、ご試食を。バレンタイン限定の物も沢山あって、オススメなので」
見れば、綺麗な銀のトレイに、高級感漂う美しい輝き。
「オススメ……………」
伊勢谷さん……………。
見るからに美味しそうなチョコを見つめ、花崎の頭の中は伊勢谷の喜ぶ顔。
バレンタインデーに、チョコ。
何だか露骨過ぎて照れ臭いが、初めてのバレンタインくらいあげてもいいかな……………。
花崎は、店員の差し出すチョコを一つだけつまみ、ゴクリと喉を鳴らした。
「ほな………………」
「それ、全部。この店で一番高いセットにして、包んで下さい」
へ……………?
「は……………はぃ…」
パッと視線を上げると、女性の店員は目がハート。
「伊勢谷さんっ!!」
慌てて振り返る花崎の後ろで、伊勢谷が笑顔で立っている。
それ、罪なやつ。
笑顔の伊勢谷は、本当にとろける。
花崎も、ぽおっと頬を赤くして、大好きな姿にキュンとした。
「待てへんから、迎えに来た。後で、チョコ食べようか」
しかも、相変わらずの優しさ。
チョコより甘い、伊勢谷の心遣い。
食べます、チョコ……………いくらでも。
数分後、用意が出来たと店員に呼ばれ、伊勢谷が中へと入って行った。
後を追った花崎が、チラッとカウンターへ目をやると、伊勢谷の手から万札が数枚飛んでいた。
高……………っ!
高そうな店だとは思ったが、かなりの高級チョコレート店だった。
それを伊勢谷はおくびにも出さず、にこやかに上質な素材の紙袋を花崎に渡す。
「だ、大事に食べます!」
「クス………………ニキビ、作んなよ?」
数日後、花崎の部屋で大切に飾られた空き箱を目にし、高橋が首を傾げる結果となる。
ガチャ…………………
高層ビル群を望む、ホテルの上層階。
壁一面が窓のような広い部屋が、今夜の宿。
「ぅわ……………夜景、最高ですね!!」
「ホンマ……………これぞ、都会やな」
窓際まで足を進め、瞳を輝かす若きヤクザの男達。
あれから、二人で美味しいイタリアンを堪能し、花崎は伊勢谷の予約したホテルに連れられた。
『今夜は、二人だけで夜景が見たいな』
ワインを飲み干して、お腹一杯になった花崎へ、伊勢谷が微笑みながら言い放つ。
鼻血が出る……………。
含んだばかりのワインが涎の様にだだ漏れそうで、花崎は思わず両手で口を塞いだ。
「…………………怖いくらい幸せや」
「伊勢谷さん……………」
隣に立つ花崎の指先に触れ、ただ前を真っ直ぐに眺める伊勢谷の呟き。
これまで、こんなにも誰かを愛した事はない。
嵩原や高橋に助けられ、二人の想いに応えたい一心でやって来た伊勢谷に、それ以外を考える余裕はなかった。
花崎といると、とにかく楽しい。
笑っていられる有り難さに、伊勢谷は花崎を愛する喜びを噛みしめる。
「お前と会えて良かった………好きや、花崎…」
「っ……ぁ………伊勢……ん」
夜景をバックに、どちらともなく引かれ合う唇。
伊勢谷が横を見たのを合図に、花崎も少し顔を上げた。
隙間から覗く舌が、互いの熱をじっくりと味わう。
至福のキス。
いつ何が起きるかわからない毎日。
たまに出来た、この時間が幸せの瞬間。
「い…………伊勢谷さ………ぁ……俺…シャワー浴び……んっ…たぃ………はぁ」
スーツのジャケットを足元に落とし、シャツの下へ入って来る愛撫に、花崎は近くのベッドに崩れ落ちる。
下半身は既に固く盛り上がり、視界を埋める伊勢谷の美しさにヒップは疼く。
「あかん……………も、抑えられん」
「あっ………ぁ………伊………勢…んぁ」
首筋を伝う舌が、花崎の身体をゾクゾクッと震わせ、無意識に腕は伊勢谷の背中へ回る。
いつもより強引に服を剥ぎ取られた花崎は、アッサリと伊勢谷の肉体に包まれた。
ギシ………ギシッ………………
ベッドの軋みに身体が揺れる。
花崎の乳首を甘噛みし、伊勢谷は下半身を突き上げた。
「はぁあっ………あ…ぁあ……奥…………当た……っ」
「っん…………花……崎っ」
シーツを握りしめた花崎の中を、伊勢谷の男根が一気にメリ込む。
開かれた足の付け根を押さえ、根元までを何度も打ち付ける伊勢谷の激しい腰つき。
「凄……いっ……ぁ………あっ…あ………気持ち…え……」
あまりの揺れに、たくれるシーツに身を沈め、花崎は伊勢谷の唇を求めた。
「花崎……………っ……」
濡れた唇の艶やかなテカりが、伊勢谷の感情をより淫らに刺激する。
貪る唇の甘美な味。
互いの唾液をすするように、何度も何度も舌を絡ませ離さない。
「伊勢谷さ………ん……っ………伊勢……谷さ……」
伊勢谷の腰へ足をかけ、花崎はその胸にしがみついた。
二人の背中には、微かな夜景の光に照らされた、刺青が描かれる。
孤独な時代もあった。
修羅場も多少なり経験した。
同世代よりは、なかなか厳しい人生を歩んでる。
やっと手に入れた温もりが、どれほど貴重かもわかっているつもりだ。
「愛してる…………好きや……花崎っ」
重なり合う手のひらに、想いを乗せて。
「あ……ぁ…愛してま……す………っ……」
今を、精一杯生きる。
これから先、何が待ち受けようとも、この人生に悔いはない。
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