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山代の幸せ
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(リクエストです。山代の幸せな姿を……。リクエスト率の多さで言えば、本当に山代は多いと思います…皆様、山代をありがとうございます)
ずっと考えてます。
山代にも、素敵な相手が出来て欲しいなぁと。
どんな相手が良いか……
完結までに、(多分不可能ですが)出来るなら皆にパートナーを見つけたいなぁ、なんて思っています。
ただ、山代も一途なんですよね……
「あれ?何や、山代来てたん?」
「……………………若頭」
とある週末の関東支部。
いつものように自室で雑務をしていた山代は、休日返上で支部に顔を出した大和と、廊下で鉢合わせ。
側に高橋はいない。
お一人なんだ……………。
そう思うと少し嬉しくなって、山代の目は細くなる。
「はい。ちょっと片付けたいものがあって、2、3時間だけ」
だって、大和の隣には、いつも高橋がいる。
『高橋ィ……………』
『はい……………若』
あのやり取りを耳にする度、どれだけそこに距離を感じるか。
横目で見るそれの、やり場のない嫉妬。
羨ましい。
ずっと、思ってた。
でも、高橋の優秀さに負けてる自分がいるのも、事実………………。
「ほな……………一緒にメシ行く?」
「え…………………」
「高橋、地区の奴に呼ばれて出掛けたさかい、昼過ぎまで帰ってけえへのや。今、丁度昼やろ?」
そう言って、大和が見せてくれた腕時計は、11時52分。
「あ………………」
「近くのイタリアンでもええか?パスタ、食べたなった♪」
ニンマリ笑う大和に、キュンと胸が高鳴る。
こうしてると、普通の17歳。
でも、時折魅せるヤクザの顔が、またたまらない。
「高橋さんは、よろしいのですか?」
「地区の連中と食べてきって言うとんや…………皆、高橋ともっと親しくなりたいて思うてるしな。親父に次いで、竜童の憧れやから、あいつ…………支部任せとって、俺が独り占めて顰蹙モンよ」
本来なら嵩原の側にいて、最高幹部並みの待遇とておかしくない、高橋の実績。
大和の右腕とならなければ、本部にいるべき存在で、支部の連中が接する事もままならない。
ある意味、大和が関東に来た事で、高橋を身近に感じるチャンスを、若手の組員達は喜んでいた。
「さすが、高橋さん……………」
そして、そんな気遣いをしている大和にも、山代はさすがだと思った。
子供のようで、子供じゃない。
見る所は、見てる。
だから、気になる。
この方の将来が、どうなるのか。
「何言うとんな……………お前も、そうなってもらわなあかんで」
「私、ですか……………」
「高橋に負担かけ過ぎんのも嫌やけど…………親父や高橋の時代が、いつまでも竜童であると思われるのも嫌や。新しい人間が育たな、意味ない」
「若頭………………」
先を見る、美しい眼差し。
今、貴方の視界を埋めるのは何ですか。
知れば知る程、好きになる。
「…………………はい。必ず、竜童の未来を築いてみせます」
微笑む山代の目に映るものは、曇り無き輝き。
離れられない。
「どうしましょう………………」
「あ…………………?」
「一生、独身で終わりそうです」
自分の幸せは、この方と共に。
「…………………はい?」
「いえ、ではランチに」
車のキーを掲げる山代に、迷いはない。
どんな未来が待っているだろう。
これからの年月、命ある限り人生を捧げたい。
大きな博打でいい。
全てを懸けて。
「私がいなかったら、どうされるおつもりだったんです?お昼」
「しゃーないから、コンビニ弁当」
「それ……………高橋さん、嘆きますよ」
離れられない。
(すみません………エロも何もないのですが、山代の日常を描きました。そして、やっぱり山代は大和好きだよな…で終わってしまいました…。完結まで物語を続けながら、いつか現れるのを待ちたいと思います)
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