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もしも・・・③(パロです)
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(リク、お応え。今回は、また意外なリクをいただきました。上地が、大和の父親だったら………Σ(゜Д゜)お父ちゃん以外だと、上地がどう迫るのか気になると……私も、興味を持ちました!お父ちゃん×大和を好きでいて下さる皆様、しばしご猶予を)
*設定
大和………上地の息子役なので、白洲会です。
※上地×大和のラブストーリーになってます。
上地が、父親。
それはもう、妥協のない、厳しい父です。
「大和…………………お前、こないだ言うてた土地、どないなったんや」
関西にある、有名な高級住宅街。
その一番奥に、一際目立つ純和風のお屋敷。
関西で竜童会に次ぐ組織、白洲会組長上地丈一郎の邸宅である。
「あ………………すみません、まだ先方と方が付いてません」
外出先から帰って来た大和は、父親上地に呼び止められ、気まずそうに頭を下げる。
ヤクザ社会での、二大勢力。
竜童会嵩原竜也と白洲会上地丈一郎。
中でも、上地はその冷酷さと厳しさから、誰からも恐れられる。
それは、息子の大和とて例外ではない。
「まだ?俺の話、聞いてへんかったんか。俺は、明日から関東へ行ってくる………………それまでに結果出せ言うとった筈やぞ」
片側に、立派な日本庭園を望む長い廊下。
互いに後ろへ側近を控え話す姿は、親子とは言い難い、手厳しさ。
父親の冷たく険しい眼差しに、大和は顔すら上げられない。
「………………………申し訳ありません」
「話にならんな………………もうええ、片山を動かす」
この父親に、妥協はない。
大和の謝罪を受け入れる隙もないまま、上地は我が子から目を逸らすと、それ以上口にする事もなく、立ち去ってく。
「………………相変わらず、大和さんには特に厳しいですね。あの土地は、他所の組も絡んでるさかい簡単やない言うん、親父も知ってはるのに………………」
大和の後ろから上地の背中を見つめ、側近は溜め息をつく。
白洲会でも、上地の大和への厳しさは有名。
周りから、同情さえ漏れる程だった。
「………………………しゃーないわ…………………親父の反対を押し切って、この世界に入ったんや。優しゅうされるやなんて、俺も望んでへん」
そう、望んではいない。
自分が、側にいたいと願ったのだから。
側にいたい。
「……………………親父……………………」
大和は上地の後ろ姿に、唇を噛み締める。
まだ、怒ってる?
「はぁ……………………」
既に、空には月が顔を出し、辺りを幻想的に包む。
広い屋敷の端の部屋。
大和は、月に照らされた庭園を眺め、深い息を吐き出す。
夜の屋敷は、組員達が多く出入りする昼間の賑やかさが嘘のような、静けさ。
「あかん…………………余計、気が滅入るわ」
自分の部屋の障子を開けたまま、大和は畳へ寝そべった。
見上げた月が、やたらと目に痛い。
「……………………遠いな…………………」
あの背中。
自分に厳しく、周りにも厳しい。
昔から、組の事で忙しくて、ほとんど家にいなかった、父親。
追い付きたくて、追いかけたくて、この世界へ飛び込んだ。
「初めて、怒鳴られたっけ…………………」
親らしい姿なんて見た事なかった毎日で、たった一度だけ、親の顔を見た気がした。
そして、気付いた。
自分は、この人が好きだ…………………と。
好きだ。
自分を見ない父親の視線を独占したくて、後を追いかけたのだ。
「………………………親父……………………好きや」
大和は目蓋に腕を乗せ、小さく呟いた。
幼い時から、恐くて近付けなかった。
どんなに悪さをしても、何も言わない。
自分は、愛されていない……………………そう思ってた。
「そないな事、言わんでもわかるわ」
……………………………っ!?
ガバッ………………………
突然聞こえた声に、大和は慌てて起き上がる。
「親父………………………っ」
「ったく…………………昔からお前は、気持ちが目に出過ぎや。上目指すんやったら、相手に気持ち読まれへんようにせえ」
見上げると、障子にもたれ、呆れた様子の父親の姿。
大和は一気に顔を赤く染め、言葉を失う。
聞かれた……………………今の………………。
「ご………………………ごめ…………………」
破裂しそうな程高鳴る胸と、父親が側に来てくれた嬉しさが、身体を締め付ける。
月明かりに照らされ、顔を赤くする自分が見られるのが恥ずかしくて、大和は咄嗟に俯いた。
ミシ………………………
敷居を踏む父親の足音に、緊張が走る。
二人きりなんて、何年振りだろう。
「危ない目をさせとうのうて、突き放してたん…………失敗やったな。まさか、お前から来るとは」
「え………………………」
自分の頬へ手を添え、真っ直ぐに見てくる父親の眼差し。
それだけで、大和は、身体中が火照る。
どんな時も揺るがない、気丈な父親。
そんな父親の強い瞳に、今、自分が映っている。
「親…………………………」
「てめぇのガキを守りたい思うんは、親として当然やろ。俺には敵が多いさかいな………………なるべく、側に置かへんようしてきた………………」
自分の子だと、気付かれないように。
どんなに愛していても、周りの目に触れないように。
そう話しかけながら、上地は大和の頬から、手を滑らせ、優しく髪を撫で上げる。
愛しい。
なんと、愛しい存在か。
「でも、あかんな…………………突き放せば突き放すほど、俺もお前に触れとうなる」
「親…………………父………………」
恐くて、恐くてたまらなかった、父親。
それが、自分に触れたいと言う。
「親父……………………っ」
大和は、たまらず父親にしがみついた。
「俺………………………俺、親父の事…………………」
「何も言わんでええ………………………罪を犯すんは、俺の方や……………………」
「え…………あ…………っん…ん」
大和の髪に触れた手に力を入れ、上地はグイッと自分の唇へその顔を引き上げた。
「お……………ゃ…………ぁんっ……はぁ」
「俺が、お前を犯した…………………お前を愛してしもうた…………………ええな」
全ての罪は、我が身に。
上地は大和の唇を塞ぐと、あっという間に舌を絡め、練っとりと口の中を愛撫していった。
口付けを重ね、見つめ合う二人。
「愛しとる…………………大和…………………」
「は……っ…………んぁ……あ……………親父………ぃ」
「もう………………俺も限界や…………………」
側に来た息子を、突き放せなくなっていた。
それだけ、愛してしまった。
美しい月が、辺りの景色を優しく包む夜。
許されない愛が、人知れず深い契りを交わす。
(皆様、いつもありがとうございます。上地×大和……大和も片想いしていたstoryに。当たり前ですが、お父ちゃんとはまた違う父親像でしたm(__)m翼様、上地…………大和だとこうなりました(汗)大丈夫でしょうか(--;)また、お父ちゃんジェラシーかな…)
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