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ご褒美(前編)
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(エロ有りです)
とにもかくにも、ご褒美です。
え?
そりゃ勿論、お父ちゃんの。
「あ、そう言や……………この前、伊勢谷からええもん貰うとったんや♪」
「ええもん……………………?」
LOVEが埋まる深夜。
ようやくしっくりし始めたラブラブな、親子。
そう、親子。
有り得ない話だが、有り得てしまったこの二人。
嵩原は、ラグの上で大和を抱きしめていた腕を離し、思い出したように立ち上がる。
伊勢谷からの、ええもん。
リビングに置かれたチェストの引き出しを開け、取り出した箱3つ。
「何や………………………それ?」
「ん♪……………………アロマキャンドル……………♪」
「は…………………アロマキャンドルゥ!?」
て、あの………匂いがするローソク?
ローソク。
大和レベルの男子には、キャンドルよりも、ローソク。
肩からズラされたスウェットを軽く直し、大和はポカンと楽しそうな父親を見つめた。
「伊勢谷っぽいやろぉ?あの顔で、アロマキャンドルて…………………」
ハーフの様な美形に、比較的物静かな伊勢谷。
ヤクザらしからぬ外見が、アロマキャンドル……………確かに、っぽい。
「え…………………でも、何で親父なん?」
しかも、いつの間に、そんなもの貰ってたんだ。
全然知らなかった。
……………………この父親、油断も隙もない。
自分の気付かない所で、しっかり組員と仲良くしている事実に、大和の心は胸騒ぎ。
大和、遅いよ?
お父ちゃん、結構間口は広い。
「何や、あいつ…………アロマキャンドルが好きなんやて。これな、俺に似合いそうな香りやからって、くれたんや。忙しいから、たまには癒されて下さいって…………………俺、そないに雰囲気あんのかな♪」
「……………………単なる余りもんやろ」
ちょっと、ジェラシー。
毒を吐く。
「おぃ……………失礼やなぁっ、大和」
だって、似合うって……………………。
確かに、顔だけ見ると似合いますけど。
顔は、やたらと男前なので。
あ、いや……………………性格も。
大和はモヤモヤッとながら、キャンドルへ火を点す父親の姿を眺めていた。
少し、照明を落としたリビング。
キャンドルが父親の綺麗な顔を照らし出すと同時に、ふぁっと香る優しい匂い。
「へぇ………………ええ香りやんかぁ…………………」
そう言って、微笑む父親に目を奪われる。
格好ええ………………………。
ベタ惚れである。
そして、ポロリと呟く。
「…………………あの伊勢谷が………………ね」
アロマキャンドル。
些細な事だが、知らなかった。
知らなかったが、組長である父親は知っていた。
父親は。
本来なら、一番緊張する相手である筈の組長が、一番打ち解けられる存在になる竜童会。
組員から気軽にプレゼントなんて、普通は考えられない。
3つのキャンドルを、嬉しそうに置いていく父親を前に、大和は父親の大きさを改めて感じる。
もし、これから先自分が天辺を掴み、この人が組長を降りると言った時、組員達はそれを受け入れられるのだろうか………………?
自分が天辺を掴み……………………。
「…………っし!出来たな…………」
そんな、微かな不安を抱く大和を他所に、嵩原は満足気に笑顔を向ける。
「やぁーまぁとぉ………っ!ええムードちゃう?」
「は………………………」
自分達の周りに点々と置かれたキャンドルの、幻想的な灯火。
ダウンライトにされたリビングの照明と相俟って、何ともお洒落な雰囲気に包まれる。
「なんや、これ……………………ヤクザで野郎な連中が、味わう雰囲気か?」
違う気がする。
しかも、なんだか逆に照れ臭い。
あくまで、目の前をいるのは、父親。
その我が父と、ムード作りって………………。
大和はこそばいくて、意味もなく髪の毛掻いてみたり。
「ぁあ?何言うとんや………………俺にとっては、お前は可愛い息子であり、恋人やぞ。こんなんも、大事な事なんや」
そう言って、自分の側にしゃがむ父親の顔が、一気に大和へ近付く。
「ロ…………ロマンチストか………………っ」
「………………………お前には関してはな……………………俺の大事な人や…………………大事に扱うて何が悪い」
「お、親…………………っん…………んんぁ」
俺の大事な人。
そないな事………………………。
ぞわぞわっと背筋が震えて、大和は自分を包む唇に力が抜ける。
ガクッ………………………
「わ…………………………」
ラグに突いていた手が滑り、思わず大和の身体は後ろへ倒れ込んだ。
「やま………………………っ」
咄嗟に、嵩原はその身体を抱きしめた。
父親の力強い腕に支えられ、ゆっくりラグへ寝かされる自分に、大和は顔を赤くする。
これじゃ、ホンマに女子やん………………。
「親父……………………な、なんか……………」
「ええから…………………………」
ええから。
ええから………………………それだけで、身体が火照る。
長い指が重なり合い、唇を濡らす父親の舌。
軽く舐めて、口の中へ入ってくる優しい動きに、もうとろけそう。
「クス……………………下…………………湿ってる」
「ぁん……………………だ、だって…………………」
ピクッと腰をくねらせ、スウェットの上から下半身を撫でる父親の仕草が、余計反応を良くする。
あっという間に、固くて下着を押し上げる、元気なアレ。
若いって、何だか恥ずかしい。
「可愛い………………………たまらんわ……………」
「も…………………ぃや………や…………」
嵩原は、恥ずかしさから目元を手で隠す大和に、笑みを溢した。
可愛い。
何度身体を重ねようと、どこか照れ臭さを残す我が子。
悪ガキのくせに、こんな所はウブである。
「好きやで…………………大和……………」
「親…………………父………………」
自分を見下ろし、シャツの釦を開けていく父親の胸元へ視線が捕らわれる、邪さ。
程好く焼けた綺麗な鎖骨と、厚い胸板が、揺れるシャツの隙間から覗き、父親の艶っぽさを強調する。
その上、間近に迫る顔は、相変わらず誰よりもイケてる。
この人が、自分のもの。
何度考えても、優越感に浸る。
「親父…………………………抱いて…………………」
大和は自ら腕を伸ばし、父親へ甘えていった。
「言われんでも……………………離さへん」
「ぁ…………んっ…………………んぅ……はっ」
離さへん。
その言葉と同時に塞がれる唇と、下着へ忍び込む父親の手。
ヌチャ…………………………
「はぁ……………ひ…っ…………あぁ…っ」
痛いくらいに反り起ったモノを握り、先っぽをグリグリと指で押さえ付けてくる父親の愛撫に、たまらず声が漏れる。
下半身が一層と熱を帯び、大和は、早くも一発目が出そうになる感覚に襲われた。
「まだ、あかんやろ?…………………イカさへんよ」
「あ…………ぁ………も……………意地………悪………っ…」
首筋を滑る唇の感触に背中を浮かせ、大和は頬に当たる父親の髪へ触れた。
見た目より柔らかな、父親の髪の毛。
似てると思う。
髪の毛一つ、重なる身体の骨格一つ、よく似ている。
そんな二人が、身体を求め合ってる。
公に出来ない背徳感が、益々全身を燃やしてく。
「…………………と…………………大和………………」
父親の動きに、近くのキャンドルの火が、ソファへ映った影を揺らす。
ゆらゆら。
ゆらゆら、と。
そのゆらゆら揺れる灯りを見上げ、大和の身体は、父親によって若々しい肉体を露にさせられる。
「っんぁ………………あ……………」
リビングに広がる声が、より淫らに変わっていくのを聞きながら、嵩原は大和のヒップを緩やかになぞった。
キメの細かい肌は、何度触れても指が吸い付く。
我慢が出来ず、漏れ出た大和の蜜を指に絡め、嵩原の指先はヒップの窪みをまさぐる。
「や………………ぁ………あ………親………………っ」
父親の指先が求めるものと、それを待ちわびるいやらしい自分の身体。
気持ちいいって、わかってる。
どんどん溺れてしまう。
「…………………………愛してる」
「は………ぁんっ……………ぃ…いっ…………ああっ」
愛してる。
嬉しい囁きと、下半身へメリ込んでくる衝撃。
ズルい。
大和は目を潤ませ、父親にしがみついた。
喜びが、悦びに変化する。
この先に、激しい快楽が待ってる事に、身体が声を上げる。
「もっと……………………ほぐしたらんとな……………」
ジュ…………………ボ……………………
しがみつく大和の腰を引き、嵩原は指先をグンッと奥へ沈めた。
関節を締めてくる、大和のヒップ。
奥をまさぐる程、中の熱とヒクつき具合が強くなる。
「ひ……ゃ…………はぁ……っ…………親……」
「相変わらず、素直やな…………………お前の身体は。愛しゅうて、たまらんわ…………………」
徐々に指の速度を速め、嵩原は大和の唇を塞いだ。
「ん…………っ………ぁ…あん…っ」
「いっぱい…………………いっぱい、愛したる。俺だけが許された、ご褒美やからな………………」
「親父…………………ぃ…………」
見つめ合うだけで、幸せ。
こんなに人を愛せる。
父親だけのご褒美ではない。
大和にとっても、それは最高のご褒美である。
「俺も…………………愛しとる………………」
溺れた先に、何が待ち受けるのか。
(皆様、いつもありがとうございます。そして、拙いながら【お知らせ】に対する数々のコメ、イイネありがとうございました(T-T)頑張れそうです。不安と緊張と、また始まる大和達の試練に色々考えましたが、皆様の温かさに頑張れそうです((T_T))本当にありがとうございました。続編と、山代の刺青が被りますが、申し訳ありません……きちんとそれも終わらせます。そして、またリクエストとかも含めやっていきますので、+共々宜しくお願い致します)
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