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嵩原と大和+片山(前編)
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(リクお応え。とらちょこさーん、申し訳ありませんでした!長く待って頂いて(。>д<)本編に絡む話を書いていたので、リク下さった皆様、少しずつ順番に入れていきます。リクにもお応えしたいので、皆様、お時間下さいませ)
竜童会と白洲会。
因縁の組同士。
でもそれは、嵩原と上地の代から、徐々に変化を遂げていた。
「いや………………変化っつーか、俺狙われとるし」
お父ちゃん、上地の強い愛に包まれる。
「包まれてへーんっ!!拒否ってるわっ!」
一応。
大概、嵩原の扱いが上手な上地に、転がされてるけどね。
最近は、安道も加入し、大人な攻防が益々楽しみです………………………私。
「最悪や……………………作者自体が、最低やないか」
リビングのソファに寝転がり、お父ちゃんは頭を抱える。
寝転がり……………………。
ま、暇なんです、要は。
今日は、完全オフ…………………お父ちゃん、時間をもて余してるんです。
「……………………親父、また独り言か」
ソファに横たわり、一人叫ぶ父親を見る、息子の蔑んだ瞳。
わかってます。
わかってますよ、息子も。
そりゃ、長い付き合いですもの(当たり前だが)。
自分の父親が………………………。
「……………………変態…………………」
だって事は。
「ちーがーうぅぅぅ……………っ!これは作者の謀略や………………………あれ?お前、どっか行くんか?」
ソファに慌てて起き上がり、見上げた大和のオシャレ着に、お父ちゃんの目は止まる。
濃紺のチノパンを少し捲り上げ、白Tシャツに白×細いブルーストライプのジャケット。
どう見ても、お出掛けします的なヤツ。
お父ちゃん、オフなのに………………!?
「ああ…………………久々に、片山とメシ行くねん。もうすぐ関東支部立ち上げになるさかい、片山が俺が忙しゅうなる前に、早めの祝いしたる言うて」
そう、もうすぐ関東支部立ち上げ。
これは、本編が再始動する数日前のお話です。
大和のライバルとして、片山なりの心遣い。
そう言うの、なんだか嬉しいじゃないですか?
大和も、快くお受けします。
「………………………え?…………………祝い…………………」
でも、この方は快くない。
いつの間に、そんな約束を…………………!?
オフなのに!!(何度でも言うが、自分が)
「信じられんな………………俺かて、メシ食いたいし」
「…………………………はい?」
あからさまにムッとして、呟く父親に、大和は嫌な予感。
わかってはいたが、この流れ。
「付いて行く…………………っ!!」
だろうな。
「メシなんぞ、俺が超とびきりなん奢ったるわ!俺も付いて行くさかい、待っとれっ……………着替えて来る!!」
金にものを言わせて、有無も言わさず同伴決定。
「はいはい……………………行ってら」
どっちが、ガキや。
大和は食卓の椅子に座り、張り切って去って行く父親の背中を眺めた。
「…………………あかんな…………………呆れるけど、俺も一緒にいたいて思うてしもうてる時点で、負けてる」
好きは、無敵。
片山から連絡もらった時、父親がオフって知ってたら、日にちズラしてた。
お互い、タイミング悪かったな………………。
「あ、片山にlineしとこ…………………いきなり親父連れて行ったら、さすがにビビるでな」
ええ、何せ竜童会組長ですから。
片山と言えど、多少なりとも緊張するだろう。
一方。
そのlineを受け取る、片山。
「あっ?…………………嵩原組長が、同席!?」
案の定、大和からの連絡に、スマホ片手に声を上げる。
「どないしたんですか、片山さん………………竜童の若頭が、何か?」
片山の住む、高層マンション。
部屋の掃除に勤しむ宇佐見は、片山の珍しく驚いた様子にいち早く反応を示す。
ただ今、真木はキッチンで朝食の後片付け中。
片山LOVE、抜け駆けチャンスです。
尻尾フリフリ、片山に近寄った。
「いや………………………何でも……………」
ない事もないが、いつも冷静な片山は、ついこんな時も感情を抑えてしまう。
心配気な宇佐見へ目を向け、普段と変わらない落ち着きを見せる。
「そう言えば…………………お前ら、昼飯どうするか考えてんのか?」
「え?あ、いえ………………何も…………………片山さんがおられへんなら、カップラーメンでもええです」
若手なんて、そんなもの。
金もないし、自分に時間を使う余裕もない。
しかも、片山LOVEに、片山のいない時間はただの腑抜けた時間でしかない。
「アホ、そないなんで身体がもつか。ほら………………奢ったるから、真木と美味いもん食いに行って来い。竜童会も、関東支部が出来てしまうんや……………俺らも、ぼやぼや出来ひんぞ」
片山は、然り気無く財布からお札を数枚取り出し、宇佐見のシャツのポケットへ忍ばせた。
「か、片山さぁぁん…………………」
宇佐見の目は、ハート。
もう好き過ぎて、触れられたシャツ、洗えません。
「ほな、俺出掛けるさかい…………ゆっくりしぃや?」
「はいぃぃぃ♪」
ルンルン気分で、片山をお見送り。
キャメルのショートトレンチに、淡いグレーのTシャツとデニム。
シンプルだけど、様になる。
「ぁあ…………………今日の片山さんも、最高や♪」
玄関へ向かう片山の背中を見つめ、宇佐見は胸キュン。
「宇佐見、鼻の下伸びてんで」
「ぅわぁ………………真木っ」
涎まで垂れそうな宇佐見の緩んだ顔に、いつの間にか真木の呆れた眼差しが。
「お前…………………何で………」
「片山さんが出掛けんのに、見送りするに決もうてるやろ」
チッ。
仲が良くても譲れない、片山LOVE。
宇佐見は、心の中で毒づく。
「しかし…………………ホンマ、ラブラブなんやな…………あの二人…………………」
玄関でイタリア製の革靴を履きながら、片山は複雑な心境を呟く。
最近知りましたから、二人の関係。
明らかに、邪魔なん俺やろ……………………。
3人で、ランチ。
まともに終わる気がしない。
ガチャ…………………………
微妙な気持ちでドアを開け、片山は3人ランチへと向かう。
「行ってらっしゃーいっ!片山さーん♪♪」
明るい見送りが、やたらと耳に痛い。
どうか、無事に終わってくれ。
(いつもありがとうございます。本編共々、皆様の存在に助けられてます(´;ω;`)ただ、本編が始まって、中々一話完結に至りません……前後編、増えてますがお許しを……)
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