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肝試し(前編)
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(リク、お応え。皆様、いつも楽しいリク、ありがとうございます(*^^*)そして、お付き合いいただきます皆様、重ね重ねありがとうございます。今回は、夏の涼……………ヤクザvsお化けです♪)
夏って、暑いよね。
ミーン………ミーンミーン………………
「クソ…………………ヤクザに夏は、キツい…………」
長袖のTシャツに、ジーンズをロールアップし、ビーサン姿で、ガリ○リ君をパクリ。
うだる暑さの中、本日ラフな大和はアイスを頬張りながら、木陰でひと休み。
コンビニへアイスを買いに行っての帰りの道中、早々に持ち帰りを断念。
「親父には悪いけど、アイスが溶けてまうわ」
お父ちゃん、マンションでガリ○リ君待ってます。
二人でアイスの話で盛り上がり、意気揚々と出てきた大和は、夏をナメてました。
コンビニを出た途端、急速に液体化していくガリ○リ君に、慌ててお口が涎を垂らす。
お父ちゃんの分も合わせて、2個完食の勢い。
「あー、何や涼しいとこないんか……………」
海やプールも、この身体では中々行けない。
涼を求めて………………何処がある?
「ほな、肝試し行かへん?」
肝試し?
「ふーん…………………肝試しか…………………え」
何、その提案。
「ぅおおっ!!花崎ィ…………!ビビらせんなっ!」
振り向いた真後ろに、笑顔の花崎登場。
「丁度お前んとこ、行くとこやってん。暇潰しにスマホ弄ってたら、近場で有名なホラースポット見付けてなぁ♪」
「は…………………ホ、ホラースポット……………?」
突然の花崎の登場に驚く大和の視界を、花崎のスマホが遮る。
『マジやばい。ホントに出る廃病院』
そう書かれた見出しと、いかにもな不気味な写真。
「おい…………………マジなやつやんけ……………」
大和、内心ビクビク。
昔、お父ちゃんと連れられて行ったお化け屋敷、密かなトラウマなんです。
「涼……………………欲しいんやろ?」
え……………………。
これでも、ヤクザ。
怖いなんて…………………口が割けても、言えません。
「へぇ…………………おもろそうやな」
空気察知しないお父ちゃん、花崎の見せるスマホ画面に興味津々。
「どうせ今夜暇やし…………………皆で、行くか?」
部屋に集まっていたいつものメンバー、高橋、錦戸、伊勢谷も一緒。
呆れる錦戸を尻目に、即決定。
嘘やろぉぉ…………………!!?
ただ一人、大和を除いては………………。
「く、組長がノリノリて、アホやろ…………………ああいうとこは、ソッとしといてあげなあかんねん…………祟られても知らんからな…………………」
キッチンでコーラ片手に、意気消沈。
今更、引くに引けない空気に、ヤられる。
「若……………………?どうかなさいましたか?」
そんな大和の唯一の拠り所。
高橋だけは、然り気無く大和に声をかける。
「………………………高橋ぃ」
上目使いに、心境を訴えてみたり。
「あ…………………………すみません、反対したら良かったですね」
さすが。
大和の心、掴んでます。
「………………………笑う?」
「まさか…………………。大丈夫です…………私がずっとお側におりますから」
高橋ぃぃ……………………!
「大好き………………………」
「クス………………はい、ありがとうございます」
落ち込む大和を見つめ、高橋は思わず笑みを溢す。
……………………相変わらず、ラブラブです。
「伊勢谷さんは、怖ないんですか?」
「…………………俺ですか?」
嵩原からスマホを返してもらった花崎は、隣の伊勢谷へ何気に話しかける。
「ホンマもんが、出るかもしれへんですよ?」
美人で、いつも柔らかな雰囲気の伊勢谷。
その見た目とは裏腹に、意外と感情を乱さない。
花崎、ちょっと伊勢谷を脅してみる。
「ああ……………………そうですね。でも、俺…………………見えるんで」
「は……………………?」
「ホンマもん」
「えっ……………………」
美しい顔を緩める伊勢谷に、花崎絶句。
「……………………嘘です」
「え……………………………」
脅すつもりが、遊ばれる。
「可愛いですね、花崎さん」
「な…………………っ」
伊勢谷さんて、こんな人ですか?
花崎は、伊勢谷の笑顔に、ただただ赤面。
先輩を、からかってはなりません。
「何考えとんですか?………………親父」
逆にこちらは、アンチラブラブ。
お子ちゃま染みた親父様に、溜め息混じりにぼやく、錦戸。
同じ主従関係でも、大和&高橋とは違います。
「あ?ええやん…………………たまには、遊ぶんも」
嵩原は、リビングのソファから錦戸を見上げ、全く気にしていない。
「たまに?いつも遊んでいるでしょ………………何で、ゴンタ(不良)風情が集まるような場所に、モノホンが出向くんですか………………」
遊びすぎだろう。
右腕としては、苛立つのみ。
「堅いなぁ…………………錦戸ぉ。ひょっとして、怖いんか?この手の話」
「はぁ?な、何言うてんですか………………っ。何で私が、幽霊を怖がらなあかんのですっ」
慌てる仕草が、余計に怪しい。
「ぷ……………………心配すな、一人にはせえへんから」
「べっ………………別に、一人でも大丈夫ですけど!」
「あ、そう…………………?」
「そっ…………………そうですっ!」
真っ赤な顔を、嵩原から逸らす錦戸が、案外可愛い。
あら、意外とラブラブ?
そして、あっという間に夜は訪れる。
「………………………はぁぁ………………来てもうた」
大和は、収納棚から懐中電灯を取り出し、俯いた。
幼い時のトラウマって、強烈に頭に残ってる。
どうしよう、ホントに出たら。
「大和ぉ?下で、皆待っとるで………………早ようし」
「親父……………………」
意気揚々な父親を睨み、大和は心臓バクバク中。
でも、言えない。
ヤクザが、お化け怖いって。
「…………………………そう言や…………………お前、昔からお化けとか駄目やんな?」
「……………………はい?」
何だって?
「ちっさい時、お化け屋敷行って大泣きしたん、今でもハッキリ覚えとるわ」
そう言って、大和を見つめる父親の口元が、微かにニヤリと笑った……………………気が。
ガンッ………………………!
「お……………………親…………………」
大和は父親の笑みに、懐中電灯を手から滑り落とした。
「怯えるお前…………………そそりそう………………♪」
お化けより怖い、お父ちゃんの腹の中。
肝試し、始まる前から、前途多難。
(最近、前後編増えたな…………すみません(--;)皆様、いつもありがとうございます!翼様、リクありがとうございました!お化け屋敷ではなくて、リアル肝試しにしてみました。まだ後編がありますが…………どうなるんでしょ、リアル肝試しσ( ̄∇ ̄;)…アハ)
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