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18歳以上ですか?
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①
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小説
1:氷の少女
2:黒い野良犬
3:笑顔の副会長
4:学園の長
説明/案内
5:Twitterアカウントのシステム/ルール/エンディングについて
6:世界観/三門学園のしくみについて
7:三門高校施設案内
8:登場人物の紹介(内容は変わることがあります)
これは様々な少年少女が集うある学園のお話。
近界の民の概念すらない、平和な学園、の、はずだった―――
そこで一年生になったばかりの修は、今までと同じように穏やかな日々が待っていると思っていた。
しかし、三門学園で待っていたのは思わぬ出会い!
修の学園生活の行く末はどうなるのか。生徒や先生の個性はそのままに、鮮やかな学園生活が始まる!
空は広かった
夏休みを二ヶ月後に控える、入学式や顔合わせがとうに終わっているだろう、5月。
爽やかな新緑に囲まれた、やけに凝った造りの無人駅で、修は一人、取り残されていた。
「…ど……どうしよう」
途方にくれている間にも、日は刻々と落ちていく。春だし、そんなに日は入らない、と思うが。
修がいる三門市の、高くそびえる山の頂上には、三門学園と呼ばれる全寮制男子高校があった。修の悪い視力を眼鏡で矯正しただけのそれでも、優に見える学園の様子。それは、山が近いとかではなく、ただ雄大な面積を誇っている場所だというだけである。
修のいる駅から学園への道のりは遥か遠かった。
修は、母に送り出され三門市への電車で来た。学園前、と銘打たれた駅。
(……前、だけど!たしかに前だけど!!)
こんなのないじゃないか。棒立ちの修の目の前に広がる田んぼ道と、そのまたさらに向こうの山道は、学園へまっすぐに向かっている。だが、何キロ有るか、検討もつかない。
修はきょろきょろ回りを見る。
すると、古びた丸いバス停のシルエットが見えた。その裏にペタ、と貼られたタクシーの貼り紙も。
バスの最終はあと一時間後。歩いても一時間、バスに乗っても一時間。タクシーも、値は張るが一応ある。
(……どうする、どうしよう)
時刻は、午後五時。
(…よし、歩こう)
修は、六時に校門に、と言われたのだ。今の時刻は午後五時だが、頑張れば歩いてでも行けるような気もする。バスに乗るなら、確実に予定していた時間より一時間遅れるわけで。
修はひさしの下に置いていたキャリーケースをひっぱり、夕方の色をした空を見上げてから歩き出した。
さわさわと揺れる木々が、気持ちよく修の肌に風を運ぶ。十分ほど田んぼ道を進めば、山まではもう半分と言ったところだった。
(ペットボトルの水、持ってきて良かったな)
母の持たせた水は、涼しい電車内では一口も減っておらず、歩く修の喉を潤してくれる。そのとき、変わった足音が聞こえた。
パカラ、パカラ、パカラ。
アニメの世界でしか聞かないような蹄の音がした。修が左側に目を向けると、そこには漆の器のようにつやつやした毛並みの馬の背に乗る、細身の女性。
「…………貴方、こんなところで行楽?」
「……い、いえ、その、ぼくは……」
クリーム色の、マッシュヘアが傾く。
「じゃあ ……三門学園?」
「そうです、あなたは?」
「私は氷見亜季。三門女学院に所属してる。遊びがてら調整をしようと思ってきたけど、ちょうどいいから乗って」
キャリーに突っ込まれたパンフレットを一瞥して、氷見は修に手を伸ばした。先程は見えなかったが、二人乗りのようにしてある。
「良いんですか? 坂道ですけど」
「坂道というか……急斜面ね。だいじょうぶ。こう見えてよく動くから。スブタ」
「へ?」
背中の鞍に乗り上げている最中に言われたものだから、修はずるりとすべりそうになった。聞けば、スブタというのはこの雄馬の名だという。
「好きなの」
「はぁ…」
無事、修が氷見の後ろに座したところで、彼女が突然年齢を聞いてきた。
「……16、ですけど」
「6歳以下じゃないのね」
「あ、あたりまえです!」
「…軽車両としては違反だから、内緒にしていて。それと、見つかりたくないし途中で下ろすから」
修が驚きながら頷くと、スブタは発進した。急斜を軽々と、雄馬は、名に似合わず美しい走りを見せた。
ほぅ、と息をついて、修は彼から降りる。
「ありがとうございました、氷見先輩。今度、お礼をさせてください」
「いいえ。外の話を聞けて楽しかった。また連絡して」
修の胸ポケットにギュッと名刺を差し入れ、彼女は去っていく。その途中で首だけを振り返り、クリアブルーの瞳で修をとらえる。美人に急に見つめられても、修が気圧されないことに少しだけ笑って、それを引き締めてからぽつりと言った。
「二宮さんと、犬飼先輩には、気をつけて。……辻くんは、大丈夫だと思うけど」
そして、修の返事を待たず歩みを進めた。
(二宮さんと、犬飼先輩……?)
「二宮、二宮……どこかで……」
修が記憶の糸を辿りながら、大分短くなった山道を上っていると、不意にがさがさと横の道が揺れた。
逢いにいくよ、きみの理想になって
雑木林の茂みのなかで白と黒の塊が揺れていた。
(……なんだ? 人、か?)
もさっとした髪質の少年のようにも見える。パンフレットには、ときたま熊が出るとは言っていたが、きっと、大丈夫だ。
「誰かいるのか?」
「んー? ……だれ、見たことない色」
す、と鋭い眼光が、修を射した。茂みからは、まだその全貌が見えない。獣ではないだろう、と思ったけれど、どこか動物じみた警戒心に修はゆるく微笑った。
「出てきて話さないか? ぼくは三雲修。今からこの学園へ転入するんだ」
いつになく積極的に話せているのは、さっきの氷見の話術の残滓が残っているからだろうか。
ぴくりと跳ねた毛を見て、修は思い出したようにキャリーケースにくくりつけた小さな鞄からビニール袋を取り出す。
7、とコンビニのロゴが印字されたそれには、少々割れた煎餅が入っていた。間食にと持ってきていたが、ここでのはじめての生徒に渡すのならなにも問題はない。
「ぼく、ここのことほとんど知らされずに来たから、教えてほしいんだ」
「…さっきの、馬の、に聞かなかったの……」
気配が近づく。
「氷見さんには、ぼくの街のことを教えてたからな。教えられては、ない」
「ふぅん…………でも、いまはめんどくさい、し……」
今は。
その言葉に、修は頬を緩ませる。なんだか、野生の獣を手懐けるのに似ていると思った。
「名前、聞いても良いか?」
最後にひとつだけ、と言ってから。
茂みはがさごそと動いてから、ポロリと何かを吐き出した。近付いてみてみると、どうやら小さな石ころだとわかる。艶やかな赤の、カットの粗い原石。修はそれを持ち上げて、予想外に重かった石をハンカチで包み、キャリーに仕舞った。
先程までガサリガサリと動いていた背の低い木々は鳴りを潜めている。試しに覗きこんでみれば、そこにはもうだれもいなかった。
(これが、こたえ……ってことだろうな)
名前はまだ教えないが、贈り物をやる、と。最後まで野性動物のような彼にフフッと笑いをこぼして、修はまた坂を登り始める。
ファーストキスは塩酸味
学園の門まで、もうすぐだといったところ。修は、一度携帯電話を取り出して学園の事務室へと連絡をしようと思い立ったが、なぜか繋がらなかった。いや、プルル、と震えてはいるが。留守なのかもしれない。
(しかたないか。あ、あれかな)
目の前にある、大きな門には、格子が嵌められている。
インターフォンがないかと探す。数メートル横に歩いたところに、黒い機械が見えた。家庭でみるそれよりいくらか大きな機械が起動するより先に、修はあるものを見つける。
(何でこんなところで寝てるんだ…?)
インターフォンのすぐ前、春とはいえ夕方なのに、門柱にもたれ掛かり座る人がいた。
滑らかで金糸のような髪は、ふわふわとセットされ、伏せられたまぶたは厚い睫毛を支えている。修よりも年上に見える青年は、片足を抱えそこに顎をのせて座って、寝ていた。
全く意味がわからない。修が戸惑っていると、修の転入手続きをしてくれた事務員の言葉を思い出した。
『迎えを門まで向かわせますので、その方にご案内いただきますよう。』
携帯電話の向こうで穏やかな声が聞こえたのは、少し前のことだ。もしかしたら、その迎えの人かもしれない。これだけ近付いても眠ったままとは、疲れているのか、もしくは、修を試しているのか。
修は、少しだけ逡巡した。
一歩、二歩、近付いて、修はその人に声をかけた。
「んー?」
ぱちっと目を開けた彼が、修を視界に撮すと「あっ」とばかりに口を開いた。すぐに胸ポケットから手のひらサイズのメモ帳を取り出す。そこに挟まっていた写真が、座ったままのその人と、立った修の位置関係上しっかりと見えてしまう。
写真は、平凡だが整ってはいる顔に、かっちりしたフレームの眼鏡をのせた少年の姿、つまりは修が載っていた。通常ならば変質者のような行為だが、この状況では、この人が迎えの人だなと確信する要素でしかない。
「俺は犬飼澄晴。君を迎えに来たよ」
修へ手を差し出す。引け、という事だろう。言われた通りに犬飼の手を引っ張ると、しゅたっと音がしそうな動作で修の前に立った。意外にも背が高かった犬飼は、ニコニコと修を歓迎しているようだった。
インターフォンの前に赴くと、何処からか出した金色のカードをかざす。すると、ジジ、と羽の震えるような音がしてからモニターが光った。
「柚宇ちゃ~~ん」
犬飼が呼び掛けると、なにもなかった空間にむくりと少女が現れた。
(女の人? 入れないんじゃなかったのか)
柚宇の強力な後ろ楯を知らない修は、彼女が門番のバイトとして毎日引きこもり生活をエンジョイしているのを解らなかった。ゆえに、じいっと画面を見つめる。
二十歳には満たないであろう彼女は、くわ、とあくびをした。カメラ越しに見えるのは、熱心に見つめてくる年下の男の子。
「そのこがミクモくん~~?」
「そーだよ~、通してもらえる?」
犬飼に勧められインターフォンの画面に手のひらをかざす。指紋認証により無事学園への立入が許可された。
ギギギ、とかそういう騒音を覚悟していた修だが、正門は一切の音をたてずに開いた。防音加工というものだ。
(すごい……五メートルもある門が、こんな静かに)
「……門、好きなの?」
「え?」
「なぁんか熱心に見てるしさぁ。こんな男前を放って」
犬飼は拗ねたように唇を尖らせている。
慌ててそれを否定すると、
「そっかそっかそうだよねぇ、じゃ、早くいこ!」
なんて急かされた。こんなに待たされても談笑してくれる先輩を立ち止まらせておくのはいけない。修は、慌てて犬飼の後を追った。
豪奢な噴水や、爽やかな針葉樹。輝く舗装路。
犬飼の足取りは彼の笑顔と同じように軽い。
「犬飼先輩、は、何故ぼくを迎えに?」
「ん~~頼まれちゃったからね」
舞うように修の前を進む犬飼は、飄飄と応える。そのブレザーのタイには、煌めくゴールドのタイピンがくっついていた。何かの役職についているのかもしれない。
長い正門からの道を歩きながら、修は必死に道順を覚える。
ほんとうは歩きではなく自転車や自動車で通る道なのではというほどの、校舎までの道のりに疲れても、犬飼の笑顔と軽いフットワークに癒されて、修の集中力は散漫にならずにすんだ。
変わらない景色――石畳の路の両側に、バラが咲き誇る――にも慣れてきた。遠くに、角張った校舎の影も見えてくる。
「さて、ここからは校舎見学……といきたいとこだけど、時間がないからそれは省略ね。同室者にでも頼んでよ」
「あ、はい。わかりました。ご迷惑お掛けしました」
(同室者、寮のか…辿り着けるか?)
人当たりの良い笑みにきっちり90°のお辞儀を返して、修は彼と別れる、
はずだった。
目を丸くした犬飼は、修のブレザーの袖口をちょんと摘まんでいる。それに気づいて(無意識だったらしい)犬飼がすこしだけ表情を崩した。
「どうしましたか? ……ぼく、なにか失礼を」
「ちがうちがう、そうじゃなくて~~……つ、次どこ行くかわかるの?」
「………理事室と聞いていますが」
犬飼の案内でここまで来たが、さすがに校舎にはいればパンフレットもあるし行けるだろう、幼子でもあるまいし。
(何か心配することでも……立ち入り禁止区域に入る、とか……?)
「……ええっと…俺を引き留めないの」
いかにも不思議だ、という顔で見つめられた。手は繋いだままだ。
「…犬飼先輩は、ぼくのために待っていてくださいました、これ以上ご迷惑をおかけするわけにもいきませんし……。あっ、校舎まで辿り着けたのは犬飼先輩のお陰です!ありがとうございました」
(もしかして、ぼくがお礼を言わなかったことが不満だったのかも。失礼なことをしてしまった)
しかし、犬飼の不満げな様子は変わらなかった。ぷぅと頬を膨らませた顔は、甘いフェイスラインをかわいらしく彩りはしても、不快感を与えない。
「そーじゃなくてー、なんか聞きたいこととかさ~」
「ええっと……」
このままではらちが明かない。
時刻はこくこくと約束の時間を過ぎていく。大理石の床やギリシャの神殿風の石柱には夕暮れの赤が染まりかけている。前後100メートルはありそうな廊下で二人、向かい合っている情況で、修は混乱していた。
犬飼が何を求めているかはわからないが、答えれば解放されるのだと思う。修は、首を捻って、やっと出たクエスチョンを彼に伝えた。
「……あの、なんで犬飼先輩は、そんな風に笑っていらっしゃるんですか」
「…………え?」
犬飼は、虚を突かれたように水色の瞳を瞬かせる。
(イラついてない、っていうのは嘘だと思う)
「ああ、でも…上流階級の方々が通う学校ですし当たり前、でしたか。失礼でしたね。忘れてください」
修には、笑顔ばかり浮かべて上機嫌の犬飼の態度がどうにもうさんくさい、灰褐色の真綿で包まれたようなものに思えてならなかったのだ。
だが、少し考えればその態度も回りの人間から壁を作り余計な悪意を向けられないようにする楯なのだとわかる。
修はもう一度、突然の暴言に謝罪をする。それから、裾を握る手の握られたのをやんわりと外しながら、ほんのりと優しさを含めた言葉を渡す。
「……ここでは“そうする”事が当たり前と言っても、疲れることもあると思います。自分の気持ちは、大事にしてくださいね
ぼくにはそういう気遣いは不要ですから……権力に興味はないので」
ともかく、質問はした。答えは必要の無い問いだし、解放してもらえるだろう。
修が身を犬飼から離そうとした。そこに、うつむいていた彼の金髪の間から漏れる、くすくすという笑い声。
思わず凝視すると、犬飼は先程までの子供っぽさを引っ込め、否、子供のような邪気をもって唇を引き上げている。
修は蛇ににらまれた蛙のようになり、眉の辺りに興奮の色を見せる犬飼に肩を捕まれたのにも反応ができなかった。
「そんなこと言われたのはじめてだよ」
「そんなことって」
「気を使わなくてもいい、とかさぁ。俺ちゃーんと出来てるつもりだったんだけどなぁ」
二人の姿は、石柱の影に隠れた。
犬飼の見目の良い顔はきらきらと輝いている。
彼の社交的な態度は友人には理解されており、同時に「気持ちが悪い」とまで言われたものだった。自分の気持ちを添加物で飾ったそれは、同じ立場の者から見てもいささか不気味だったのだろう。
「だからね、気遣われたりなんかしちゃうの、初めて!」
(遠回しに不快なのを訴えてるんだろうか? 考えてることが分からない人だな)
決まりの悪いように嬉しい顔をする彼の、ピョンと睫毛が跳ねた瞳が近付いてくるのさえ、他人事のように修は見上げていた。
ちゅっ
と、二人の間で可愛い音がするまでは。
「奪っちゃった?」
「な……っ?!」
修は、ぎょっと驚いて立ちすくんだ。もしキャリーケースを持っていたなら、バタンと倒していたに違いない(そのキャリーは、門にて回収され寮へ運ばれている)。
「なぁに、その反応。嬉しくないの」
体中が笑いに溢れたような様子で、犬飼に話しかけられる。
「嬉しいも何も……」
修は先日まで、交際関係など持っていなかった純朴な中学生男子だったのである。特に知りもしない相手に急にキスをされても拒絶はせど嬉しいわけがなかった。
というのは修から、基本的な常識を通してみた話。犬飼はこの学園の特性もあり、この行為で他人が喜ぶと思っている。
犬飼は、唇をぺろりとなめると首をかしげた。修が何故、自分に魅了されないのかという顔で。
「フ~~ン? きみはフツーなんだねぇ」
「普通って、犬飼先輩は違うんですか」
「えっ、きみ、俺になんでそんなに笑ってるの~~とか聞いたじゃん。きみとは違う人種だって分からない?」
「……ええと、おっしゃっている意味があまり理解できないのですが」
「ん~~? まーいっか。きみはそのままで。でも、襲われたらちゃんと逃げるくらいしないとダメだよ」
薄く引き伸ばされた腹立たしさの中から、笑みがはみ出たような表情で犬飼がのたまう。
今度は修が首をかしげた。
「今の行為は、なにか理由があってしたんじゃないんですか?」
(襲われる? 襲われる……?)
「ワーッ純粋培養か! ん"んーここで話しててもらちがあかないなぁ……!
よし、今から行く、りじちょーとこーちょーのとこでどういうことか聞くこと! わかった?」
「え?!は、はい」
犬飼はよこしまな気配をなくしたかと思うと、修にビシッ!と指をたてて命令した。なにがなんだかわからなかった修だが、犬飼のわりと必死そうな表情に思わず頷く。
早急に理事長室へ向かわなければ。今度は犬飼も引き留めず、修は小走りで廊下を進んだ。
犬飼が、それに手を振って見送る。
「俺以外の男にうばわれても困るからねぇ。俺はきみに初なままでいて欲しいんだけど!」
からからと、耐えようにも耐え切れず、笑みが口角に浮かべながらそう言っていたのを、修が知ることはなかった。
犬飼は曲がり角に消えた獲物のことを仲間に報告しに行こうと、スキップで廊下を進んだ。
ゆめゆめ忘れなさるな
音楽室や物理教室、生物室などを素通りすると、廊下はだんだんとドアの間隔が広くなり物が減ってきた。代わりにシャンデリア等が品の良い豪華さを醸し出すようになり、修は知らず知らずのうちに萎縮しながらそこを進む。
(もうすぐ、ここの角を曲がれば…)
見えたのは、修の身長の二倍はある扉。
その扉の前でひとつ、息を吐き、二回ノックをした。
「……三雲…修です」
「――…………入りなさい」
ドアを開けると密閉されていた部屋の空気がふっと吹き出てきた。きんと氷って、ズシリと肉から骨へと重さが伝わるような。
修は重苦しい音をたてて開いた扉を後ろ手で閉めた。
「予定より幾分遅かったが、それについては?」
静かな、それでいて品位のある声だった。左目に大きな裂傷のある、人生の半分を生きてきた落ち着きを見せる男。奥の執務机に深く座る。
ト、と傷を人差し指で小突き、修を視線で制した。
修に今出来ることは、経緯を説明することだけのようだった。
来るときに電車がひとつ止まったこと。それで急いで歩いてきて、更に三門女学院生の馬に乗せてきてもらったが、ここの生徒らしい人影としゃべっていて時間をロスしたこと。そして、案内役の犬飼につれられ、話が長引いてしまったこと。
簡潔に、よく伝わるよう言葉を選んで説明した。
喋り終えた修に、話しかけたのは、おそらく修の父と同じか、それ以下の年齢の男だ。
「私は忍田真史。この学園の校長を務めている。遠路遥々疲れただろう。座ると良い」
「は、はい……ありがとうございます」
接待用のソファ……忍田が座っているそこの向かい側に座るよう促される。
修は、ふかふかとしたカーペットを汚さないよう歩き、ソファに腰かけた。
校長の顔写真はパンフレットに載っていなかったので顔はわからなかったが、この人か――修は、パンフレットで生徒を快く歓迎する旨を優しい文節で綴ったコラムを思い浮かべる。
そして、傷のある男のほうに顔を向けた。
横からは、忍田が修をいたわる言葉が聞こえる。
「聞いたところ、三雲くんが遅れたのは不可抗力に近い。ここは咎め無しにして、説明を」
「……そうだな、説明を始めよう。
大前提を、話しておく必要もある」
修の話を聞いて、その男は遠いものでも追うような鋭い眼差しを向けてきていた。
「三雲くん、きみは、この学園の特性を知っているかね」
「日本にとって重要な機関の子供や、会社のご子息を集め、極めて閉鎖的な空間で保護しながら教育をする学校だと聞いています」
少年たちはまだ一人で自らを守る力を持たない。孤高の存在を、守るための山奥の学舎であると。
忍田も頷いている。執務机の男は、パンフレットに大きく載っていたそのままの厳格な面構えで、修によく言い聞かせるように言った。
「そうだ。………そして、それ故に同姓との恋愛が発展している」
「え、……っ」
さも当然のように言ったその人に、修は冷や汗をポタリと落とした。
(同姓との恋愛……男同士で、ってことか。男子校だもんな、ってことは、あのときの犬飼先輩の言動も)
つまり、説明してもらいなよ、という彼の言葉はこの事だったのだ。
同時に犬飼とのあれそれを思い出して、それをごまかすように首を振る。
修が落ち着くと、忍田が額に手を当てながら言う。
「三雲くんが知らないのも無理はない。……これは暗黙の了解のようなもので、この学園の生徒と……一部の親くらいにしか知られていないことなんだ」
「そうなんですね……わかりました」
「…こう言うのはなんだが、外部生は嫌悪感を示すことが多い」
忍田は、目を微妙にそらす。
修はそれに、彼が心配しているだろうことを察して苦笑いした。
「……大丈夫です、そういう人たちもいるものだと、知っていますから。それに……」
「それに?」
「あ、いえ。……何でもありません」
修は、脳裏に浮かんだ一重の、黒い瞳を思い出して、しかしそれを丁寧に心の奥に仕舞った。
忍田は、すこしばかり不思議そうではあったが、修の言葉にほっとしたように息をつく。
すると、奥で押し黙っていたその人が机を軽く叩いた。修はその音に、佇まいを正す。
「……この学園では、同姓が恋愛対象となる。見目の美しいもの、権力、財力や、とくべつな能力があるものは、特に」
城戸正宗―――この学園の祖にして長。
理事長の名を冠するその人は、修が自分で調べた中では、厳格で規律を重んじる人間だった。その印象は間違っていなかったらしい。
「きみの迎えには、犬飼を向かわせた。その意味がわかるか?」
「……意味、」
修は、彼の眼光に真っ向から対峙し、唸る。
「彼らと、きみの違いを理解してもらうためだ。この際はっきり言おう。犬飼……生徒会の人間や、親衛隊持ちに、きみは近づいてはいけない」
(生徒会……そうだ、犬飼先輩は)
ずっと引っ掛かっていた、氷見の言葉。
「二宮さんと、犬飼くんには――
(生徒会だから……だったのか)
城戸は、忍田に目配せをした。修が忍田の方を見ると、彼は、三門学園のしくみを説明し始める。
「わかってくれているとは思うが、ここは山奥で女人禁制の全寮制男子校だ。小中高と。
……この学園の方針は知っているかな?」
「生徒会や、風紀委員会の元で、生徒主導の学園……だったかと…」
できるだけ噛み砕いて分かりやすく教えようとしている、忍田の目線は優しい。
「そう。だからこそ、資産や家柄、もしくは才能をもつものが買われる。
幼い頃から商売相手やビジネスパートナーを見つける役割も果たす学園だからね。特待生や奨学生……はきみのことだが、これもそのためだ」
貴族社会の縮図のような学園では、親たちの希望で“不祥事”が起きないよう極力女性との関わりを禁じていた。発散するあてのない思春期の衝動は、皮肉なことにもそこらの女性より美しい内部の人間へ。
「その結果生まれたのが“親衛隊”だ」
要領よく説明する忍田が、少しだけ疲れの色を見せる。彼の後ろにぼんやりと佇む柱時計は、7時を指していた。
修は、忍田の言うことを聞き逃さないよう、しっかりと彼を見据える。視界の端で、城戸が自分を観ているのを感じながら。
「親衛隊は、生徒や教師を親衛対象とするグループで、彼らは対象を心身ともに守るために働いている。
親衛隊の中ではルールが設けられて、基本外部に害をなすことはないとされているが、対象に故意に近づけばその限りではない。制裁と呼ばれる暴行が待っていることさえ、ある」
そう言ったときの、忍田の表情は苦虫を噛み潰したように歪んでいた。生徒同士が傷つけあうのを憂いているのだろう。
「だから、ぼくは近づいてはいけない、ですか」
「ああ。酷なことを言うようだが、きみを守るためなんだ。わかってほしい」
眉を寄せながら、それでも修に笑って見せる忍田に、修は頷かざるを得なかった。
「親衛隊持ちかどうかの基準は最初は分かりにくいだろう。友人や、先生に聞いてくれ」
それに、といって忍田がテーブルに置いたのは、縦幅5センチほどの腕章だ。
「風紀、委員会……」
修がそれをそのまま読み上げると、忍田はそうだ。と首肯する。
「風紀委員会は、生徒会に対して同等の力を持つ組織だ。彼らには親衛隊は無いし、いざというとき、力になってくれるはずだ」
腕章の隣に置いたゴールドのタイピンは、犬飼のネクタイに見たものだ。
「これは、生徒会の証ですか?」
「ああ、よく見ているな。その通り。生徒会の親衛隊は規模が大きく、そのぶん危険だ。注意をしてくれ」
禁則事項はこの辺りで。
忍田は城戸を伺う。すると城戸は、執務机に手を伸ばした。
「きみに必要なものだ。取りに来なさい」
0.5ミリほどの薄さの、長方形の形をしたプラスチックの板を、城戸の手から渡される。修は、それをまじまじと見た。
(なんだろう? ……カード、のように見えるけど)
「……当学園では、カードキーによる個人情報や財産の管理をしている」
自販機も、購買や売店での買い物、ランチルームでの食事、その他各サービスに至るまで、三門学園ではカードキーでのやりとりが徹底されていた。誤って現金をなくしたり、個人のクレジットカードを利用されないようにするためだ。
「無くした場合は直ちに連絡を。再発行はできるようになっている。
カードキーで開く部屋が、きみが入っても良い部屋だ」
城戸からの最後の説明を受けた修は、緑色をしたカードキーを受け取り、ペコリと頭を下げた。忍田から、退出の許可を受けて。
「ご説明、ありがとうございました。それに、遅れてしまって、すみませんでした。……では、失礼します」
「……待ちたまえ」
「城戸さん?」
城戸が、忍田に開けてもらったドアをくぐろうとしている修に声をかける。忍田は、城戸の唐突な呼び掛けにキョトンとしていた。
一息ついて、城戸が修に問い掛ける。最初のときのような威圧感はあまり感じられなかった。
「きみは、この学園のありようを間違っていると思うかね」
隣で、忍田が不可解そうにしているのがわかる。これは、予定していた答弁ではないらしい。
修は、静まりかえった城戸の眼差しを受け止める。部屋の中では、自分の頭が回転している音が聞こえそうだった。
修は暫し、考える。
この学園は異質だ。同姓を愛し、美醜や貧富で人が差別され、俗世と隔離された空間。それが常識だということ。
だがそれは、ここの生徒たちが辿るこれからの道を考えれば、もしかすれば“普通”のことなのかもしれない。
しかし、間違っているか? と問われれば、どうだろう。
next……?
▽システム
ツイートで進む物語の、攻略対象はワートリキャラクター。主人公は三雲修。
途中出現するアンケートで、プレイヤー=フォロワーの皆さまが選択肢のなかから一つを選びます。その結果で修の行動が変化します。
・アンケートの反映は、一定の投票が行われてからになります
・不定期更新
▽ルート/エンディング
複数のエンディングを用意しておりますが、選択肢により迎えるエンディングが異なります。
好きなキャラクターと結ばれるかはプレイヤー次第!
なお、ルート、エンディングが確定した場合にはお知らせをいたします。それまでは、ルートの変更がされる可能性があると思ってくださいませ。
▽世界観
王道学園BLをもとにした世界観となっております。
王道学園については各自ググっていただくか、
こちら
でご説明させていただいております。
大まかに言えば金持ちの集まる私立BL公認学園といったところでしょうか。
▽学園のシステム
・全寮制男子校
小・中・高、一貫である。転入(編入/転校)はできる。
・生徒会、風紀委員会の元、生徒主導の経営
・ゲイ:3、バイ:5 、ノンケ:2
・校風が自由なため、校内の風紀が乱れることが多い。これにより、
風紀を取り締まるための風紀委員会が組織化し、生徒会と同様、権力を持っている。
・定期的に「抱きたい・抱かれたいランキング」が開催、発表される。
この結果が学園のヒエラルキーの象徴とされる。
ほぼ、この結果の上から順に生徒会が選ばれるため、選挙は実質的に人気投票である(例外はある)
・親衛隊とよばれる組織が存在する。
親衛隊は、生徒や先生を親衛対象とするグループである
・親衛隊と親衛対象との対応は各親衛隊により違う
(対象を見守る/SPとして働く/雑用係/発散のための玩具/対象に近づくものへの制裁/など)
・親衛隊には隊長と副会長が任意で決められる
・親衛隊に人数制限、年齢制限どは無し。生徒会に判を押されて認められる
・風紀委員会の役員の親衛隊は禁止
・クラス
S:生徒会、風紀委員会、ランク上位者
A:特に家柄が上の者、特待生
B:奨学生、成績優秀者
C:?から外れた者
F:やくざ、極道、ギャングなどの家の者
・カードキーによる個人情報や財産の管理をしており、無くすととても危ない
・寮がホテル並で、二人部屋編成
・食堂はホテルのレストランの様相であり、生徒会などの専用の二階スペースがある。
・校門が大きく敷地が広い
・世間から離れ勉学に集中させるため(大人の事情)、山奥で女人禁制である。そこがメリットであると親らからは言われる
・学費はかなり高額で、一定以上の資産/家柄/もしくは才能をもつものが生徒の大半。例外として、特待生(スポーツ、勉学、経済などのジャンルに及ぶ)や奨学生は学園の援助により通うことができる。
▽役員/委員会/部活動/親衛隊
役員
・生徒会長(1名)
・副会長(2名)
・書記(2名)
・会計(2名)
・補佐(生徒会長の指名により5名まで)
・庶務(1名)
委員会
・風紀委員会
・美化委員会
・放送委員会
・保健委員会
・図書委員会
・学級委員会
部活動
・美術部
・琴部
・茶道部
・演劇部
・調理部
・科学部
・文芸部
・弓道部
・柔道部
・剣道部
・テニス部
・馬術部
・華道部
・購買部(バイト扱い)
▽マップ
修の活動範囲は、シナリオを進める毎に広まっていきます。
・画像欄にて学園の施設は解放されています。
(増える可能性あり)
・記されていない教室は多くある。
空き教室や第二、第三……教室など
1 一棟
└主に一年生が使う建物。
・一年生教室
・一年生職員室
・美術室(美術部部室)
・第一音楽室(琴部部室)
・社会科教室
・礼法室(茶道部部室)
・視聴覚室
・多目的室(購買)
・更衣室
・空き教室(演劇部部室)
・空き教室(美化委員会)
・ランチルーム
2 二棟
└主に二年生が使う建物。
・二年生教室
・二年生職員室
・第二音楽室
・調理実習室(調理部部室)
・被服室
・放送室(放送委員会)
・コンピューター室
・事務室
・多目的室(購買)
・更衣室
・購買
・進路指導室(風紀委員会)
・保健室(保健委員会)
・室直室
・ランチルーム
3 三棟
└主に三年生が使う建物。
・三年生教室
・三年生職員室(大職員室)
・倉庫
・第三音楽室
・物理教室
・科学教室(科学部部室)
・地学教室(華道部)
・生物教室
・国語科教室(文芸部部室)
・多目的室(購買)
・小会議室(生徒会室)
・更衣室
・会議室
・校長室
・理事室
・ランチルーム
一棟⇒二棟⇒三棟の順に並んでいる。
4 体育館
└体育の授業などで使用。クラブでも自由に使える。式典もこちらで行う。
・コート
・体育館倉庫
▼地下
・トレーニングルーム
・プール
・温水プール
5 グラウンド
└体育の授業などで使用。広いため、さまざまな用途で使う。
・グラウンド
・テニスコート
・ミニコート
・乗馬場(馬術部部室)
・特設プール
6 道場
└主にクラブ活動で使う。
・弓道場(弓道部部室)
・柔道場(柔道部部室)
・剣道場(剣道部部室)
7 中庭
└一棟と二棟の間、また、二棟と三棟の間にある。自由に使える。
美化委員会の管理下にある。
・菜園
・花壇
・ウッドデッキ
・大噴水
・迷路庭園
8 屋上
└三号棟のみ立ち入り自由。
9 ランチルーム
└海の幸からつきたての餅まで完備。隙がない学食。全棟に設置されている。生徒ならばカードを使い後払いで食べられる。スタッフにより料理は運ばれる。
・学食
・自販機
10 購買
└購買部が運営。授業中以外は常時開いている。日替わりの品物。各棟にある。
(各多目的室に設営)
・購買
・自販機
11 図書館
└グラウンドへの行き道にある。蔵書はしっかりとしている。三階建ての堅牢な建物。
・図書室
・自習室(図書委員会)
・映像室
・司書室
・書庫
12 駐輪所
└生徒用に開放されている。使っているものは少ない。
13 雑木林
└整備されていない林。学園の奥地にある。
14 東屋
└学園のどこかしらにある。茶道部が使っているらしい。
15 講堂
└古い協会。入ることはできるが管理はされていない。
三門高校の施設は、その教育理念や生徒たちの想いを具現化したデザイン、構造です。
各棟の間が通路で結ばれた設計は学年を越えた教育を、傾斜地を利用した自然豊かで開放的な雰囲気は親しみやすさをイメージしたものです。(唐沢克己)
これは様々な少年少女が集うある学園のお話。
近界の民の概念すらない、平和な学園、の、はずだった―――
そこで一年生になったばかりの修は、今までと同じように穏やかな日々が待っていると思っていた。
しかし、三門学園で待っていたのは思わぬ出会い!
修の学園生活の行く末はどうなるのか。生徒や先生の個性はそのままに、鮮やかな学園生活が始まる!
▽キャラクター
※パロディのため、年齢などが本来のものとは違うキャラクターが存在します
※シナリオ上 予告なしにモブが出てくる場合があります。ご注意ください。
モブの台詞は『』で書いています
画像欄で詳細なプロフィールを随時更新しています。よろしければ参考になさってください。もしかしたら、攻略のヒントがあるかも……?
三雲香澄:修の母
月見蓮:タクシーの運転手
国近柚宇:門番のバイト/極道一家の1人娘
林藤陽太郎:
鬼怒田本吉:
ハイレイン:
コスケロ:
東春秋:
ウェン・ソー:
三門学園
城戸正宗:理事長
忍田真史:校長
根付栄蔵:教頭
冬島慎次:寮管
林藤匠:現国担当/修の担任
唐沢克己:体育担当
ミラ:体育/数学担当
ヴィザ:世界史担当
加古望:家政科担当
沢村響子:経理/経済担当
雨取麟児:修の家庭教師
雨取千佳:麟児の妹
三年生
二宮匡貴:会長/弓道部
木崎レイジ:副会長/柔道部
迅悠一:書記
嵐山准:書記/演劇部/馬術部
奈良坂透:会計/琴部
辻新之助:補佐/文芸部
太刀川慶:F組トップ
堤大地:保健委員会/調理部
当真勇:冬島親衛隊隊員
風間蒼也:風紀委員長/剣道部
来馬辰也:風紀副委員長/華道部/茶道部
諏訪洸太郎:/美術部
エネドラ:
柿崎国治:美化委員会/テニス部
北添尋:保健委員会/柔道部
影浦雅人:
村上鋼:図書委員会/演劇部
荒船哲次:風紀委員会/柔道部
二年生
犬飼澄晴:副会長/調理部
佐鳥賢:会計/馬術部
三輪秀次:風紀委員会/剣道部/文芸部
菊地原士郎:風間親衛隊隊長
穂刈篤:寮までの案内人/柔道部
出水公平:/美術部/剣道部
米屋陽介:放送委員会/剣道部
若村麓郎:美化委員会/弓道部
一年生
三雲修:転入生
天羽月彦:同室/風紀委員会/後ろの席/第一学園人
別役太一:左隣の席/科学部
時枝充:前の席/風紀委員会/琴部/演劇部
絵馬ユズル:不在席の住人/文芸部
烏丸京介:庶務/購買部/ランチルームのバイト
緑川駿:迅親衛隊隊長
藤沢樹:/購買部/テニス部
小荒井登:保健委員会/調理部
奥寺常幸:放送委員会
歌川遼:/弓道部
唯我尊:/華道部/美術部
茶野真:/科学部
古寺章:放送委員会/科学部
笹森日佐人:/購買部
半崎義人:図書委員会
ヒュース:
空閑遊真:
中等部三年生
巴虎太郎:/剣道部
嵐山副:放送委員会
三門女学院
三年生
人見摩子:
今結花:
加賀美倫:
鳩原未来:
熊谷友子:
宇佐美栞:
十倉恵:
綾辻遥:
那須玲:
小佐野瑠衣:
仁礼光:
小南桐絵:
氷見亜季:第一発見人/乗馬部/愛馬の名前は「スブタ」
二年生
三上歌歩:
喜多川真衣:
真木理佐:
宇井真登華:
照屋文香:
志岐小夜子:
小早川杏:
一年生
木虎藍:
日浦茜:
武富桜子:
夏目出穂:
嵐山佐補:
黒江双葉:
価格:free
対象年齢:全年齢(ルートによりR-15まで変化)
ジャンル:(WTfan)
王道学園パロディ修受けゲームアカウント
プレイヤー人数:フォロワー様方
セーブ:無し
発信予定:不定期更新
キャスト:未定
制作:三門学園PTA会(@siga__nonta)
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