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胃がムカムカする。
そんな不快感で目を覚ました椿は身体を、起こすと覚醒しない意識のままベッドを出ようと試みた。
「ん、んんー……」
すると、着地した手にゴリっと違和感を感じた。そしてその感覚に驚くように手を引けばそのままバランスを崩して倒れ込んでしまう。
「いたた……起きたの?椿くん」
「さ、としさん!ごめんなさい!」
椿が倒れ込んだのは智の体だった。
胸板で打ってしまった鼻をさすりながら椿が声のする方に顔を向ければ、眠たげな顔をした智と目が合う。
……色気。
ほんの少しの寝癖に開ききらない目。
うつろな瞳がより色気を醸し出している気がする。
椿ははたと目をぱちくりさせた。
自分の口から自然に出た相手への呼び名。
そしてこの状況。
「もう少し寝ようよ。まだ5時じゃない……」
「えっ、ええ……っ!?」
起き上がった椿の腕を引いて自分の腕の中に引き込む智。
椿はその腕の中に大人しく収まりながら目をぱちくりさせた。
昨日の記憶が飛び飛びであまり鮮明でない。
けれどこの身体の不快感と気だるさ。
なんとなく何をしたのかわかってきて、椿の心臓は早鐘のように鳴り始めた。
「僕仕事9時からだから7時になったらシャワー浴びようと思うんだ……」
「は、はぁ。」
「どうしたの椿くん?」
するすると頭を撫でられて、じんわりと股間に熱が集まっていく感覚がする。
あ、やばい。
そう思いながら少し体の距離を取った。
発情期な上に、好きな人と一緒にいる。
そんなの興奮しないわけがない。
俺、智さんとエッチしちゃったんだ。
「すいません、ちょっと……」
記憶になくても体が覚えているらしい。
ヒクッヒクッと収縮をし始める後孔。
落ち着け、というように前の反応してるそこを触った。
しかしそこは既に上を向いていて出してこなきゃ収まらないとでも言っているようだ。
?のマークを出している智。
椿をのぞき込むようにしながら軽く身じろぎをした。
「っあ、ん……!」
瞬間勃起したそれに触れる智の手。
自分の手を置いていたのも相俟ってゴリっという刺激とともに椿の口から声が出てしまう。
「あぁ、椿くん……早く言ってよ」
「いや、そんな、やだ智さん……」
「うん、薬飲まなきゃ……すごい匂いだね……昨日無理させちゃったけどどうする?シたい?それとも抜くだけにする?」
軽く椿の自身を擦った智はすぐにベッドから出ると、バックから薬を取り出した。
そしてごくりと水と共に飲み込んだ。
「ごめんなさい俺も薬……」
「大丈夫どっちかが薬飲んどけばとりあえず突然妊娠なんて間違いは起こらないはずだから。」
「でも俺、智さんとならそんな間違いいくらでも起きていいです。」
「椿くん」
「……ごめんなさい。気が早いですよね……付き合ってすらないし……今回のは間違い……みたいなものだし……。」
俺はさらさら間違いだなんて思ってない。
だけど順番を間違えてしまったのは確か。
おもったよりもネガティブな言葉がポロポロと出てきて、椿はダメだなと口を擦った。
でも正直嬉しくて幸せで。
智と体を繋げることができた幸せは、生きてきた中で一番のような気がした。
これで智と自分の気持ちが通っていれば、それはどうなってしまうんだろう。
「間違い……か。椿くんは僕とセックスしたことを後悔してる?」
「えっ?!いや、違いますそんな。そんな事じゃなくて」
「じゃあなに?」
「俺が無理やりさせた……みたいなもんでしょう……。」
自分が発情期になるのを見誤っていたのが悪い。
それどころか発情期になる可能性だってかんじていた。だけど智と居たいがために見て見ぬふりをした。
智にとったら災難、間違い。
そうなって欲しくはないけれど同じようなものだろう。
「ふっ、ふは。」
「智さん?」
吹き出すような声が聞こえて、椿は下に向けていた目線を智の顔の方に向けた。
智の顔は綻んでいて、椿は思わず目を見開いた。
「君は本当に可愛いね。本当に可愛い。愛おしいよ」
「えっ、えっ……んぅ、んん……っ」
ふにゅ、ふにゅと唇を親指で弄られた椿は困った様に眉を寄せた。
たまに口の中に指が入ってくる。
それがわざとなのが分かって、椿はその親指を軽く食んだ。
「そういう時普通のオメガは無理やりされたって言うんだよ椿くん。 君は本当に変わってる。」
しょっぱい味がする。
これ多分智さんの汗の味。
椿がそう思っていると智の指が椿の口の中にさらに潜ってきた。
舌をにゅぐにゅぐと弄られて、椿はだらしなく口を開けると智を見上げた。
「あ、は……っ智さ……っ」
「僕のことそんなに好き?」
「んぅ、好き、好きです。大好き……っ」
「こんなおじさんなのに?」
「そんなの関係ないです、だってこれからこんなに惹かれる人に俺出会える気が、しない……っ」
「椿くんにはもっといい人が現れるかもしれないんだよ?」
「嫌です、智さん、智さんがいい。智さんだけでいい……っ智さん、好き、すきぃ」
「また発情してる。」
体を離していたはずなのにまた密着させた椿は、体を擦り合わせるようにして刺激を貪り始める。
立ち上がった自身からは節操なく透明な液体がとろとろと溢れ出ていた。
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