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ちゅく、ちゅる、と狭い部屋に淫猥な音が響く。
いつの間にか智の体に乗り上げるようにしながらキスを繰り返していた椿。
その椿の頬は蒸気して、目には色を濃く滲ませていた。
智は乗り上げてきた椿を受け止めながら、キスに応える。
たどたどしさを感じるキスが、どこか昔を思い出させて自分までまだ経験の幼い年頃に戻ったようだと思った。
心拍数が上がる感覚がする。
まるで初めて触れようとした時のような感覚だと思いながら、智は椿の服の裾から手を入れた。
「ん、んぁ……」
「続けて椿くん」
「は……、はい……ん、」
口を離して様子を伺おうとする椿に、制止するように声を掛けた。
既に蕩けた目をしている椿。
智の表情を確認した椿は、智の言葉に従順に頷くとまた唇を重ねた。
つるつるとした肌に手を這わせながら徐々に服の中へと手を潜り込ませていく。
時折感じる骨の感触や、確かについている筋肉を感じていればあっという間に目的の場所に到達してしまった。
単調になってきたキスを感じながら、智は椿の胸の頂きを摘んだ。
「んっ、くぅ……、」
椿の体がぴくりと震えた。
智は口角が上がるのを我慢出来ないまま、ツンと主張しているそこを爪の先で優しく掻いた。
椿の口からはどんどんと甘くなった声が漏れ始める。
鼻から抜けるような甘えたような声。
智は空いた手で椿の耳を撫でると、胸への愛撫を続けた。
「は、あぁ……ッン、ん……ぁ、」
いつの間にかキスも疎かなものになっていて、口の端を思い出したように吸うだけになっている。
それだけではなく、智の脚の上に乗せた体をゆっくりと揺らし始めている椿。
随分と緩慢だが気づかれてないとでも思っているのだろうか。
熱くて硬いものが当たっているのは気づくなという方が無理だろう。
少し意地悪をしてやろうと智は口を耳の方に寄せた。
「椿くん」
「っは、はい……?」
耳元で喋るだけで、面白いほど体を跳ねさせる椿。
「腰揺れてるよ?」
「うっ、うんん……っ」
そう指摘すれば、椿は智の肩口に顔を埋めてから更にそれを押し付けてきた。
「どうしたの椿くん。乳首で気持ちよくなっちゃったの?」
「いっ、意地悪やめてください……っ」
椿のやめてください、は「やめて」ではない。
興奮するの合図だ。
案外被虐趣味があるのかもしれない。
智は椿の耳をぺろりと舐めると息混じりに問いかけた。
「ん?どうなの?きもちいいの?」
「は、ぅう……は、はいぃ……っ」
「どういう風に気持ちいいの?」
「ジンジン、します……。あと、ムズムズ……する……」
先端を指でカリカリと掻くように刺激すれば、椿の腰がくねる。
辛そうな悩ましい声を上げるのを聞くと、智の体も熱をあげるのがわかった。
「そっかぁ、それで椿くんは僕に擦り付けてるのかなぁ?」
「うっ、あぁ……智さんん……」
「なぁに?」
「ち、乳首もうダメです……っんん、」
「ダメなの?」
「だから今度こっち……っ」
プチっと何かが弾ける音がしたと思えば、智の手首は椿に掴まれた。
そして、いつの間にか解放されていたその場所に手を導かれる。
智の手に触れたのは、布越しに感じた温度よりもさらに高くなっていた椿の昂り。
「すごいね。もうおっきくて固くなってる。しかもすっごい熱い」
先端に触れればそこはぴくっと跳ねた。
話した指との間には粘液が糸を引いている。
「智さんのも……」
「椿くん……」
手のひらで包み込んで、緩く刺激をする。
すると肩口にある椿はより一層息を荒くした。
しかし、着実に智の股間に手をかける手は智の腰周りの戒めを解いていく。
「智さんのも、おっきい」
「椿くんが可愛い声を聞かせてくれるからね」
「ん……へへ……。」
肩口から顔を離した椿が智の顔をのぞき込む。
椿の顔はとても煽情的だった。
上気した頬に濡れた唇。
溶けた瞳の周りには零れそうなほど涙を孕ませている。
それなのに少しいたずらっぽく微笑んでいる。
どこか無邪気に見えるその顔と、下半身とのギャップに、智の昂りは椿の手の中で反応を見せた。
「うわ……何考えたんですか智さん……えっち」
「君に言われたくないなぁ」
「俺はいつも智さんのことしか考えてないですよ?」
「……もう、君はそういう言葉をどこで覚えてくるの……。」
可愛い顔で微笑まれて、赤い唇が弧を描く。
ぷくりとしたその唇にたまらなくなって唇を重ねれば、椿は少しだけ息苦しそうな声を漏らした。
にも関わらず、智の手の中のそれは嬉しそうに涎をこぼしている。
甘い唾液を味わって、たどたどしく居場所を探す舌を味わった。
その間も何を考えているのか智の昂りを、撫でるように触る椿。
あまりの焦れったさに唇を離せば、椿はゆっくりと目を開けた。
「はぁ……智さん、また口でしていいですか?」
そして智に触れていたその手をぺろりと舐めて、上目遣いで智を見つめる。
「えー……?」
「させて下さい……」
ダメだなんて言えるわけがない。
智は微笑むとしたいのなら、と椿の頭を優しく撫でた。
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