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チャラ男と風紀委員長☆
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【朔弥side】
─コツコツ
静かな廊下に足音が響く。
黒羽学園風紀委員長である俺は、いつものように見回りをしていた。
「...今日も異常はないようだな」
周りを見渡し、呟く。
異常があるとすれば、今日きた転入生。
まだ問題はおこしていないが、アレは時間の問題だろう。
...何もおこらなければいいんだがな。
今後のことを考えると出そうになるため息を堪え、着信を知らせる携帯を取り出した。
「...なんだ」
「なんや機嫌悪いな。どないしたんや?」
「...要件はなんだ?東真」
「無視かいな、まあええわ。それより、見回り終わったんか?」
「ああ、今終わったところだ」
「ほなら、はよう戻ってきい。話があんねん」
「.................」
「朔弥?聞いとんの「ブチッ」...ツーツー...」
俺は無言で電話を切った。
相も変わらず、ふざけた関西弁を使う野郎だ。
彼奴の話は長いからな。このまま戻ると面倒そうだから、電話を切った。
どこに行こうかと思考を巡らす。
...温室
そうだ、あそこに行けば彼奴がいるかも知れない。
思い付いたら、自然と足は校舎裏へと向かっていた。
校舎裏にある温室はほとんどの生徒が知らない。わざわざ、校舎裏に行く奴なんていないからな。
俺の場合は、たまたま見回りで見つけたようなもんだ。
結構な大きさがある温室の中に入る。
中はいろんな植物で溢れかえり、噴水やベンチなどもある。
奥に進むと、大きな桜の木の下にベンチがある。
そこにいつもいるんだ、猫のような彼奴が。
そのベンチまで行くと、いた。
ベンチの上で眠る、俺の可愛い猫が。
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