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チャラ男の夜☆2
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結構高い裏門を助走をつけて飛び越える。スタッと着地した俺に、拍手をする音が聞こえてきた。
「相変わらず身軽だなぁ、クロ」
俺をクロと呼んだそいつは、ふてぶてしく笑う。
「あんたも相変わらずだね、仁さん」
俺が溜め息をつきながら言うと、また口端を上げて笑う。
この人は、俺が町まで行くためにいつも送っていってくれる人。
昔からお世話になっている人だ。
「ほら、乗れよ」
そう言ってヘルメットを投げてくる。俺はそれをかぶるために、着けていたフードを外した。
「にしても、いつ見ても可愛いなぁ。そのネコミミフード」
「あんたが着れっていったんでしょ」
「そうだけか?」
「...ハァ」
仁さんが言ったように、俺は出かけるとき、必ずこのパーカーを着る。
なぜかは知らないけど、町でクロネコって呼ばれてるんだよね、俺。
いつの間にか定着した名前だから、そのままにしたけど。仁さんが言うには、トレードマークはあった方がいいだろって。
「もうだしてよ、仁さん」
「はいはい、しっかり掴まってろよ」
俺が掴まったのを確認すると、バイクは走り出した。
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