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開きかけた唇に当たったのは柔らかくあたたかいもので。
それは、ご主人の唇で。
頭が真っ白になり、何が何だかわからない。
ザァーーーッ
「いったぁーーーーーー!!!!!!!!」
最初に戻ってきたのは、視覚でも、聴覚でもなくて、触覚だった。
全身を走り、指先がビリビリと痛んだ。
気がつけば、僕はキスをされて、フリーズしている間に、このご主人によって、傷口を流水で洗われた。
「ねっ、や、だ!!いたぃ?!!んっ、ねぇっ!!」
暴れる僕を、軽い力で抑え、手を水に当たらせる。
「ご主人っ、やめてっ!!痛いからっ!!」
僕は半泣き状態になりながら、逃げようと身体だけがご主人と向き合う。
手は勿論掴まれたまま。
「ほら、終わったよ。よく頑張りました」
キュッと水道の蛇口が捻られる音がして、水も止まる。
残っているのは指先の痛さだけ。
「痛い……」
グスリと鼻を啜った。
すると、ご主人はポンポンと、僕を落ち着かせるように頭を撫でた。
「無理にやっちゃってごめんね。まだ痛む?」
ほんとに申し訳なさそうに謝ってきたから、つい、「べつに……」なんて答えてしまって。
「そっか……。」
にっこり笑ってから、ボソリと口が何かを言った。
「……まだ耐えられる……と、」
??
聞き取れない。
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