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一通り見終わって、僕達は館内のフードコートにいた。
テラスで昼食を取る。
どれも爬虫類の絵柄がプリントされていた。
とても可愛い。
パンケーキにはヒョウモントカゲモドキ。
アイスのコーンにはグリーンイグアナ。
めちゃくちゃキュート!!
ぱしゃぱしゃと写真を撮る僕を、にこやかに晴山さんが見つめていた。
「あ、ごめんなさい。お食事中に……」
「いいよ。裕太のそういう表情、自然的で好きだから」
ニコッ
ぅっ……!!!!!
この人は、思いもよらないところで心臓をえぐるほど甘い言葉をかける。
その甘さに流されそうだ。
「あれ、晴山さんは何か食べないんですか?」
デザートを前にしている僕とは反対に、目の前にはなにもない晴山さん。
「うーん…。あ、裕太のパンケーキ、1口食べたい。」
ニコッ
この人はっ……!!
こういうところでそんな笑顔を見せるな!!!
ほら、あそこの席のお姉様方がうっとりしてジュースこぼしてる!!
「ど、どうぞ」
スススとお皿を動かそうとすると、その手は止められた。
「裕太が、あーんしてくれたら…嬉しいな?」
「ぁ、あーんてっ……!?」
有無を言わさぬ艶やかな笑顔で首をこてんと傾ける。
「ほら、早く」
晴山さんは目を閉じて、口を開ける。
フォークを握る手に力がはいる。
「っ……、あーん……」
恐る恐るフォークを伸ばすと、まるで見えているかのようにパクリとパンケーキに食いついた。
そのやりとりを見ていた先程のお姉様方が『キャー!!』とか言いながらテーブルをバシバシ叩いている。
あの人達って、俗に言う腐じょ……ん゛、んん゛!!
「ん……おいし」
目を開けて、口の端についたシロップを赤い舌先で舐めとった。
うわ……えろ……
男として負けた気がするのは僕だけだろうか……。
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