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「んー…………」
意識が少し醒めるけど、まだ起きたくない……。
ごろん、と寝返りをうつ……事はできなかった。
「ん?……あぇ?」
肩と腹に違和感が……────
それと、なんだか背中にも…………
ゆっくり目を開け、焦点を合わせようと数回瞬きをする。
んー……うで…………?
左向きで寝ている僕の首下から、上を向いている右肩に、ガッチリと腕が。
そして、腹には左脇腹を包むように抱き寄せる腕が。
「……これは……」
「ん……ぁ……」
「ひぁっ」
突然後ろから吐息が耳にかかり、思わず声をあげてしまった。
後ろでもぞもぞ動き、抱きしめる腕を緩めない────晴山さん……。
なんでっ…………
昨日、寝る前に怒らせてしまったことがずっと気掛かりだったのに、こんな事をされると、訳がわからなくなる。
ど、どうしよう…………
耳にらかけられた吐息のせいで、心臓はバクバクしはじめる。
「ゆーぅた……」
「わっ!?」
突然声がかかり、ビクっと身体が揺れる。
「おはよ」
「っ……おはようございます……」
晴山さんはピッタリ背中と腹をくっつけて僕を離そうとしない。
「裕太、こっちむいて」
晴山さんは少しだけ腕を緩めた。
もぞり……
くるっと後ろを向き、晴山さんと目が合った。
「っ…………」
なんか、寝起きに晴山さんの顔があるとか……
「起きた時に裕太の顔があるって、なんか幸せ」
「!!」
同じこと考えてるとか…僕は乙女脳すぎなのか…
ちょっと赤くなり、俯くと、上でくっく、と笑う晴山さんの声が聞こえた。
────もう、怒ってないのかな……
チラリと晴山さんを見ると、僕と目が合い、「ん?」と微笑んでくれる。
僕の彼氏は……イケメンすぎるだろ────
朝の幸せに酔いながら、もうちょっとだけ近づこうかな……とか試みちゃった────────
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