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渋々別れた晴山さんは
『あとで絶対メール頂戴』
と、念には念を……ぐらいに何度も言うので、適当に車に乗せてさっさと家に入った。
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「取り敢えず……支度するか」
待ち合わせ時刻まであと2時間といったところだ。
移動時間も考えて、そろそろ動いた方がいいだろう。
今日、約束をしているのは、同じクラスの片倉大和(かたくら やまと)。
スポーツが得意な犬系男子……って言うのかな?
常にテンションが高くて、調子に乗りやすいやつだけど、本当に優しい。
陸上部に所属している大和は、新しいシューズが買いたいということで、一緒に選ぶことになったのだ。
いいなー、僕も部活やりたい……。
うちの学校は進学校だから、部活の強制はなくて、僕は姉の店を手伝うために、部活には入っていない。
本当は、部活入りたかったんだけどな〜……。
陸上とか、バスケとか、サッカーとか、凄い入りたかったんだ……。
「あ、やば。もう風呂入らなきゃ」
ホテルで1回浴びたとはいえ、気になる……。
あれ……まって……。
僕────、ヤッたこと……バレないよな……?
鏡の前にたった自分は、心無しかなんだかいつもの自分ではないような感じがする。
なんだろ……肌の張りがいい……的な……?
自分のほっぺたをぐにぐにしてみる。
つねったり……はさんだり……
ツヤツヤ……
「どうしよう!?」
〜♪〜♪〜♪〜♪
「っ、や、大和から……」
着信がなった携帯を見ると、大和が電話をかけてきていた。
出ないわけにもいかず、取り敢えず通話に切り替えた。
「も、もしもし……?」
『もしもし。裕太、今日の約束覚えてるよな?』
電話の向こうから聞こえてくるのは元気な大和の声。
「も、勿論。今支度してる」
『そっか!!俺今日ずっと楽しみにしてたんだ〜!!』
ワクワク感満載の声でそんな事言われたら、『行かない』という選択肢は絶対にとれないよなぁ……。
僕は取り敢えず、大和との電話を終わらせて、約束の店があるショッピングモールへと準備を急がせた。
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