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そうだ京都へ行こう1
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(葵語り)
こうして先生と俺は仲直りをした。
バイトが終わり、待っていた先生と手を繋いで家に帰る。喧嘩後、ラブラブになるのはいつものことだ。室内に入ると、靴を脱ぐ暇も与えられずに玄関で壁ドンをされて、キスの嵐を浴びた。先生の愛を受け止めようと、俺も負けずに舌と手を伸ばした。
この間みたいにダイニングテーブルでやるのはこりごりなので、ベッドで繋がりたいと必死で説得すると、渋々納得してくれた。
強引にその場でやろうとするのも好きじゃなかった。前は何を言っても聞いてくれなかったのに、少しは耳を傾けてくれるようになったみたい。
俺が怒って出て行ったのも無駄ではなかったと、イキそうになるのを我慢しながら思った。
「……イきそ……ぁん、出していい?」
後ろから、激しく突いてくる刺激に耐えられず、枕を握りしめながら聞いた。
だけど、強引な恋人は無言の圧力で俺の前立腺を強く擦る。そんなことしたら……
「……も、イく…ってぇ…せんせ……」
今日何回目だか忘れた射精は、余韻に浸る暇もなく揺すぶられて、何だか分からなくなっていた。眠たいとか、気持ちいいとか、欲だけで精神を保っていた。
「あーあ、またイったか。もう、しんどいよな。あとちょっとで俺もイくから。寝るなよ。おーい、葵。」
ぐったりしている中に何回も攻められて、やっと終わった頃には、半分トんで、半分寝ていた。
先生の温もりを感じながら丸くなって眠った。
目を覚ますと、部屋はすっかり明るくなり先生は出勤した後だった。
肌触りの良いタオルケットに包まれていることに気付く。またしても身体中に赤い花びらが散っていて、裸のまま寝てしまったことを後悔した。来週から学校が始まるため、それまでには消えて欲しいと切に願った。
寝ぼけ眼で携帯を手繰り寄せて確認すると、松山さんからメッセージが届いていた。今週の土曜日に京都へ行かないか、とのお誘いだった。
昨日はあまり話せなかったから、携帯へ送ってくれたのだろう。
うーん。行くなら一応許可がいるよな…
そのまま先生に電話を入れると、授業の合間だったらしく、すぐ出てくれた。
「葵、おはよう。よく眠れたかな。朝ごはんは冷蔵庫に入っているから、温めて食べて。他に何か用ある?」
電話の向こうで、カタカタとパソコンのキーを叩く音とマウスのクリック音が聞こえる。
「うん。あのね……土曜日に松山さんと京都へ行ってきてもいい?」
「…………………」
「京都展の視察に同行するんだけど、日帰りだよ。新幹線で行くの。」
電話の向こうが急に静かになった。
また頭ごなしに否定されるかもしれない。
「……………少し考えさせて。」
先生の予想外の返答に内心驚いた。
「分かった。今日は荷物を取りに家に帰るよ。また明日、来るから。」
「ああ……また明日な。」
そう伝えて電話を切る。
いつもなら〝ダメだ〟と即答するだけなのに、考えるとは、先生も少しは変わってくれたのかな。
俺はシャワーを浴びようと、だるい身体で起き上がった。
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