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俺は、普通だ。
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それまで強気だったバット男がそんな坂上の睨みを見て、怯んだように喉を鳴らした。
「じ、上等だっ……こ、こっちには武器があんだからな…」
「……ああ、言い忘れていたな……」
「何だよ、まだ何かあんのか!?」
「お前、バットは置け。丸腰の相手に武器を使うのは不公平だ。素手でやれ」
「「……はあ!?」」
「?……何を驚いている。当たり前だろう、そんな危険なものを使用するのを許すと思うか」
「さ、さっき勝手にやれって言ったじゃねぇかよ!?」
「俺が勝手にやれと言ったのは素手でのタイマンだ。どちらかに不公平が生じるのはいただけない」
「訳わかんねぇよ!」
「理解しろなんて言っていない。お前、そのバットをソイツにかすらせでもしてみろ。風紀が直々にお前を潰してやるからな」
そこまで言うと、流石のバット男も気力を失ったのか、バットを放り投げて走り去っていった。
「?……余程腕に自信がないのか?」
……それとも、何か大事な用事でも思い出したのだろうか。
「…………見事に割れてるな。仕方ない、人員を割くか」
そのまま俺は風紀委員何人かに電話をかけると、後片付けをするように言った。
「……あとは風紀が何とかしておく。怪我をしたなら保健室にでも行け。じゃあな」
坂上に背を向けて歩き出そうとした、途端。坂上に呼び止められた。
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