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触れて欲しい 2
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自分の荒くなっていく吐息を聞いて、さらに体温が上がるのを感じた。
「…どうした。今日はやけに素直だな」
斎が、く、とのどを鳴らす。
かぁ、と恥ずかしさに顔を染めやはり止めておけばよかったと後悔しながら斎から顔を背けた。
「どうしてほしい」
斎の声が上から降ってきて、言葉に詰まる。
どくん、どくんと早くなっていく鼓動とは逆に、少し冷えてきた頭。
独占欲から感情だけで動いてしまった自分にだんだんと腹立たしくなってくる。
「…や、やっぱ、今のはナシ…忘れて」
「無理だな。誘ったのはお前だろう」
「っ、そっ、そうなんだろうけどやっぱり俺がおかしくなってた。…から、か、帰る」
ぐ、と身を捩って身体を起こそうとする。
だが、斎の腕が膝の後ろに入り込み、そのまま身体を支えられて持ち上げられてしまう。
「っ!?斎…っ、ちょ、は、離せバカっ」
じたばたと斎の腕の中でもがくも、軽々と持ち上げている斎にはダメージはないみたいだ。
そのまま抱えられて辿り着いた、見覚えのある部屋―――つまりベッドルームへと運ばれ、どさりと身体を下ろされた。
「っ…、」
これから斎は俺を抱くつもりなんだろう、と悟るが早いか、突然視界が真っ暗な闇に包まれてしまう。
「ちょっ、いっ、斎…っ!く、暗い…!」
斎が頭の後ろで何かを結び付けられたことにより目隠しをされたのだと気づく。
真っ暗になった世界は、五感のうちの一つが奪われたことにより急に不安が襲ってくる。
「や…斎……くら…い……っ」
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