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お茶目なイタズラは蜜の味
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「……寒い」
なんだか悔しい気持ちは置いて、睨みながら恨めし気に呟く。
すると、斎がベッドのスプリングをぎし、と音を立てて近くに寄ってくると、少し冷えている身体を軽く抱き締められた。
「これでいいか?」
驚いて声が出ないでいると、斎が嫌な笑みを浮かべながら、声がかけられた。
窓が開いていたことへの皮肉のつもりで言ったのに、どう勘違いしたのか、はたまたワザとなのか、斎が考えていることは相も変わらず理解不能だ。
内心、嬉しいだなんて本人に言ってみたらどうだろう。面食らった顔をしてみせるのだろうか。
そう考えると少しワクワクする。凪のイタズラ心に火がついた。
「俺……嬉しい」
「…ん?」
「斎にぎゅーってされて、嬉しい」
今までの仕返しを含めて、からかってやろうと自分なりに甘えた声で斎を抱き締め返した。
「………」
急に無口になり、固まったまま動かない斎が面白くて、込み上げてくる笑いを必死で堪える。
こんなに簡単に斎をからかえるのなら最初からしてれば良かったなんて思いつつ、無反応な斎の顔を拝もうと見上げた。
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