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動き出した気持ち 1
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―――――――――――――――…
「うぅ…具合悪ぃ…」
朝、目を醒ますと身体の異変に気づいた。異常に熱くなった身体、酷い頭痛。起き上がろうと試みるのだが全くといっていいほど動かすことが出来ない。
顔に張り付く髪の毛。大量にかいた寝汗が気持ち悪い。
やべ…マジ死にそう…
「どうしよ…マジでこのままだったら死ぬ…」
そう言って項垂れる凪。暫くすると気を失うように意識が途絶えた。
―――――――…
斎は、4時に予定していた凪の診察だったのだが4時半になった今、凪がまだ来ていないことに違和感を感じていた。
いつも減らず口は叩くものの時間にはきっちりと来ていた凪がなにも連絡せずに遅刻をするとは考えられない。
斎は何かあったのかと心配になり凪に電話を掛ける。
無機質なコール音だけが響き、電話に出ない凪。続けて掛けなおす。
三度目にして漸くコール音が途中で切れると、小さく凪の声が聞こえてきた。
「ぅる、せぇ…っ…起きたじゃねぇか」
はぁ、はぁ、と息遣いが荒い凪。
「凪?大丈夫か?」
「…っ、大、丈夫じゃねぇ…っ」
凪は苦しそうにそう言うと、突然通話が切れた。
斎はどうやら具合がよくないのを察すると、助手の女の人に一言告げ、急いで病院を後にした。
あれ…冷たくて気持ちい…
朧気な意識のなか、突然おでこの辺りに冷たいものが乗せられた。
ダメだ…眠たい…
どのくらい寝ていたのだろうか、大分熱が引いたように感じる。ゆっくりと目を開ける凪。電気を付けた覚えは無いのだが明るい照明に目を細める。
おでこに違和感を感じ、それに触れるとどうやらタオルのようだ。
……誰が…?
凪は上半身を起こす。あんなに不快だった肌に張り付く服も、いつの間にか別のモノに変えられていることに気づく。
すると、スースーと寝息が聞こえると、ベッドに頭を預けるようにして寝ている斎の姿があった。
ドキンと跳ねる心臓。
…まさか斎が看病を…?
どうして患者でしかない俺の世話を……?
疑問ばかり浮かぶ。
疲れているのかピクリとも動かない斎。
時間を見ると7時半頃を指している。
仕事、投げ出してまで来てくれたのか…
凪は斎の柔らかな髪を撫でる。
「斎…ありがとな…」
そう言って自然と微笑む凪。
すると突然、視界が反転する。
いきなりのことに追い付かない凪の思考。
ベッドへと再び貼り付けられた凪の上に、揺らめく影。
「いつもそんな可愛ければいいのにな」
斎の声が降ってくると、首元に顔を埋めるように、キスを落とされる。
「っ…!」
首元に小さな痛みがしたことによって顔をしかめる凪。
斎が凪の来ているTシャツの中に手を入れると、胸へと上がってくる。割れ物でも扱うかのような繊細な指先で、凪の小さな乳首を捕らえた。
ビクン、と跳ねる凪の身体。
「ぁ…っ、!」
同時に漏れだした、自分でないかのような矯声に驚く。
慌てて口を閉ざす凪。斎はそれを見て何か企んでいるような顔をすると、シャツの中に入れた手がまさぐるように動く。擽ったさに目を細める凪の瞼にキスをする斎。
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