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やっぱり嫌味な奴 1
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どうやら患者さんに一言告げるのが聞こえてくると、こっちに向かって歩いて来た。
「具合大丈夫か?」
「…病み上がりだってのにお前が呼んだんだろ」
「当たり前だろ。心配だからな」
斎は近くの椅子に腰を掛けると、手袋を外す。
「…意味わかんね」
内心、ドキとした事を悟られぬようにそっぽを向いた。
「お前鍵ぐらいはちゃんと閉めろ。開いてたぞ」
「勝手に入る奴が悪いんだ」
「阿呆か。…ま、そのお陰で入れたんだけどな」
頭をくしゃりと撫でられる。
「…不法侵入で訴えてやる」
凪はそう呟いて斎を睨んだ。
すると突然笑い出した斎は、凪の頭をボサボサと荒く撫でる。
「昨日は可愛かったのに相変わらず可愛げのねぇ奴だな」
「…な…っ!ななな、こ…っ、声でけぇんだよバカっ!」
凪は忘れようと試みていた情事を意図も簡単に思い出させられると、あっという間に顔が真っ赤に染まっていった。
斎は凪のその様子を見て、意地の悪い笑みを浮かべると、自動式の椅子が倒されていく。
斎は凪の頭の方へ移動すると、治療が開始された。
今まであまり意識したことは無かったのだが何故か今日は斎の事を変に意識してしまう。
すぐ真上にある斎の綺麗で整った顔は凪の心を掻き乱した。
斎の形のいい唇に何故か目を奪われる。
ドキドキと高鳴る鼓動が煩わしい。
…俺、ほんとにどうしちまったんだ?
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