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#5
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「ここがお前の部屋だ」
どんな部屋かはわからないけど
また逃げないように鎖で繋がれたりするのかな。
…いや
今回は拾われたんだ。
いらなくなったら捨てればいいのか。
「…なぁ、そろそろ口をきかねぇか」
それはご命令でしょうか
「…ったく
ガキ、名前は」
「…」
「名前も言わねぇのか
なんて呼んだらいいかわかんねぇだろ」
僕は首もとを見せた。
「…あ?ゼロ?
見たところ高校生くらいに見えるが
刺青なんてしてんのかお前
近頃の若モンはしゃれてんなー」
「…」
「…ホントに喋らねぇのな
あのさぁ
…あー、なんだ
別にお前を取って喰いやしねぇから
そんなにビビんなって」
ご主人様に恐怖を抱くなんて、そんな
そもそも僕には感情が…
「どっかに売ったりもしねぇからさ
しばらくウチに住みな
何にも聞かねぇから
出て行きたきゃあ好きな時に出て行くがいいさ
お前の好きにしな」
僕の、好きに?
つまり、僕に自由を与えるというのですか?
そんな
そんな、そんなもの
そんなの、いりません
僕には自由など…
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