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#6
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「…それはそうと、お前の髪は長いなぁ
なんで切らんの?」
「…」
いままで誰も、気にするご主人様が
いらっしゃらなかったからです。
「…喋らん、か
まぁええわ
そのうち絶対しゃべりたなるようにしたるわ!」
じゃあな!と言って
戸は閉まった。
自分の居場所…
そんなの、僕には…
《お前の好きにしな》
僕に、自由を…?
僕を繋ぐ鎖を付けず
自由に出歩くことを許し
僕の部屋まで用意してくださった
ご主人様は、本当に…
「…」
《手、握りつぶされてもしらねぇからな!》
あの時、初めて誰かの手を暖かいと感じた。
僕の身体を弄る手ではなく
僕の手を引く、大きなそのてのひらに
僕は、確かに『あたたかい』と___
「…っ、っ…!」
…声、やっぱり出ないか。
せめて、ご主人様のお役に立ちたい。
それしか、僕にはできることがないのだから。
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