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#7
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「ほら、センセ
連れてきたぞ」
「おーおー
若頭自らどうも
嬢ちゃん、よく眠れたかい?」
僕は、頷いた。
「…おい
お前、なんで柴田には返事すんだよ」
「まあまあ、嫉妬すんなよアキちゃん。」
「その呼び方やめろ!」
あれ…?
返事したらダメだったのかな
「今日は嬢ちゃんの首のゼロを消すからねー
痛いかもしれないけど、ごめんよ」
大丈夫です。
僕は声も出ませんし、ご迷惑はお掛けしません。
「コイツの刺青は綺麗だが痛いぞ
なんなら麻酔でもするか?」
僕は首を振った。
「…!
ようやく返事してくれたな
よしよし」
僕は頭を撫でられた。
…イヤだ
なんだ、これ
こんなの、イヤだ
「…じゃ、刺青入れるから出てってね
アキちゃん♪」
「チッ
…じゃあ、頑張れよ」
パタンと扉が閉まる音がすると、僕の肩に手が触れた。
「嬢ちゃん、じゃあいいかなー?」
あ…
待って…
僕には、なにができるんですか
ご主人様に、なにが
僕は柴田様の手を触った。
「…ん?
どーした嬢ちゃん」
「…っ、っー…!」
ダメだ、やっぱり声は出ない。
どうしよう、字もうまく書けないし…
「…俺に何か伝えたいんだね
はいなら首を縦に、いいえなら首を横に振って
お嬢ちゃんが伝えたいのは、自分のことだ」
僕は首を横に振る。
「じゃあ、この組のこと?」
僕は首を横に振る。
「じゃあ、アキカゲのこと?」
そうです。
僕は首を縦に振る。
「そうか
じゃあ、この手に指で文字を書いて」
でも、僕字を書くの下手です。
そんな事も伝えられない。
僕の手に握らされた手に、
人差し指でゆっくりと文字を書いていく。
「や、く、に、た、ち、た、い…か
アキカゲの役に立ちたいの?」
そうです。
でも、方法がわからなくて。
僕にできる事は、身体を使うことしかないから。
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