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#9
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胡蝶side
“声が出ねぇってわけでもねぇだろ”
そういうわけなんです、ご主人様。
申し訳ありません。
僕が、木偶人形なばっかりに。
ご主人様に不快な思いをさせてしまって
本当にすみません。
“じゃあまずは、
自分から自分の事をさらけ出す事だな”
…自分、から。
シュルッ
う、わっ
ドテッ
僕は、何かの布に腕をとられ
畳の上で倒れてしまった。
…あ、これ____
もしかして、ご主人様のネクタイ?
…届けなきゃ。
僕が、やらなきゃ。
ご主人様の役に立つために。
僕は手探りで、襖を見つけ、開けた。
ひんやりと冷えた廊下が
足伝いに伝わってくる。
…ご主人様の利益になるために。
ご主人様の、役に立つために。
木偶人形は、いらない。
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