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#9
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瑛影side
ドカッ
ゴッ ガンッ
ドン
大きな音がした。
なんだ!?
まるで人が落ちたような鈍い____
お、と
「…おい、胡蝶…?
胡蝶!
しっかりしろ!おい!」
「若!?
何事…って、コイツ…!」
「階段から落ちたらしい
ハヤト、すぐに柴田呼べ」
「わかった!」
おいおい…!
離れからわざわざ母屋まで来たのか!?
逃げるつもりで…
いや、違う。
「…コイツ、俺のネクタイを届けに…?」
その小さな手には
俺がつけていたネクタイが握られていた。
さっき俺が離れに忘れていったものだ。
そんなものおいとけばいいのに、どうして
「どうして…
…胡蝶、死ぬんじゃねぇぞ
てめぇこんなので死んだら許さねぇからな!」
「アキ、どけ!」
「柴田…!
胡蝶を、頼む」
「…やっぱり
嬢ちゃんのためには
アキに言っといたほうがいいかもねぇ」
…?
なんの事だ?
「…階段から落ちたって聞いて
打ち所が悪きゃ死ぬかもしれんと思ったが
幸い軽症ですみそうだ
足の打ち身と頭の打撲…
っと、これは問題なさそうだな
…それで、アキに話があるんだけどさ〜
ちょっといい?」
「…?
あぁ、わかった
ハヤト、お前は胡蝶を離れへ連れて行け」
「…俺、お守り失格やな」
「仕方のない事だ」
「…すんません、若頭」
ハヤトはそう言って
胡蝶を抱えて去っていった。
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