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#12
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瑛影side
用事から戻ったら、胡蝶が玄関で倒れていた。
起こしたら、俺に一礼をして
俺の横を、一点を見つめながら通り過ぎていく。
柴田が胡蝶を引き止め、部屋に戻したはいいが…
どうしたんだ、胡蝶は。
「…嬢ちゃん、ちょっと待っててね」
柴田は俺に目配せし、
胡蝶とハヤトを部屋に残して廊下へ出た。
「…嬢ちゃんが起きたから
ハヤトっちに嬢ちゃんの目と声のことを伝えた
そしたら嬢ちゃんが、外へと向かった
瑛影に会いに行くのかと思ったが…
どうやら違うらしい」
「…なにが」
「おそらく
自分の障害のことを知られて
自分は邪魔な存在だとバレてしまったから
出て行こうとしたんだろう
これがなにを意味するかわかるか」
…?
「さてな」
「……そうかい
じゃあ教えてやるが
嬢ちゃんは
目と声のことを知られたら追い出される
そう思って、自分から出て行った
今までがそうだったからだ」
「…」
「嬢ちゃんは今まで身体を売ってきた
だから」
「おい、待て
それ初耳だぞ」
「あれ?
言ってなかったっけ」
「聞いてねぇよ!」
【お前がどんな人生送ってきたかは知らねぇがな
娼婦の真似事なんざすんじゃねぇ】
言っちまった、俺。
真似事なんかじゃなかった。
アイツは、それしか知らなかったんだ。
じゃあ、何のために?
「胡蝶のヤツ、昼間俺に抱かれようとしてた」
「昼間…?
…悪ぃ、それ俺のせいかもな〜」
「なに?」
「嬢ちゃん、お前の役に立ちたいって言うから
だったらまずは、自分さらけ出せって言ったんだよ」
俺の、役に…?
俺の役に立ちたくて。
でも方法は1つしか知らなくて。
だから、あんなことを?
だから、ネクタイを____
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