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#14
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瑛影side
まるで、鈴を震わせるような
か細くて
繊細な声。
「胡蝶…!?
お前、声が…!」
「ぅ…っぐ…
ご主人様…僕のことは
気になさらないでください…っ」
そんなわけにいかねぇだろ…!
俺はお前守るって決めてんだよ。
「……
はっ
胡蝶の声が聞けて嬉しい限りだが
その言葉にうんとは言えねぇなあ
悪ぃが俺は
お前を守ると決めたんだよ
一旦決めたら
後には引けねぇ
…そういうわけだ、オメェら
なにが望みだ?」
「…こりゃ幸運だぜ
栄組若頭が俺たちの望みを聞くとはなぁ
いいか、よく聞けよ
お前ら栄組が
俺たち錦組の傘下につくこと
ウチと栄組の天下争いは
もう随分と続いた
そろそろ終わりにしようや」
…やはり、コイツら錦組んとこのモンか。
錦組(にしきぐみ)と栄組は
長年どちらが上かを争ってきた。
何度か派手な抗争もあったが
最近は落ち着いてきていた。
それなのに、何故
「…そいつぁ俺1人じゃ決められねぇ
相手間違えたな」
「ならコイツの首が折れるだけだぜ?
なんせ、折やすいほど細いからなぁ」
くっ…
胡蝶を死なせるわけにはいかねぇ。
決めたことをやり遂げないのは
あん時だけで十分だっつの。
どうする、俺…
「…チッ
こんな雑魚どもに…」
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