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「きゃー、橙真様〜!」
「いつにもましてお美しいです!」
昨日はあの後何もせず眠りについた。
充分な睡眠を取ったから体調は上々だが、相変わらずのこの悲鳴には毎度参っている。
男子校だから女はいないはずだが、高い声を出せる男がここには多すぎる。
「はいはい、コイツ朝弱いから静かにしてやってね。」
「澪桜様もステキです〜!」
「アハハ、ありがとう。君も素敵だよ。今夜どう?...なんてね?」
本当は人気ランキング上位者には親衛隊という物があるらしいが僕も澪桜もめんどくさく全てを断っている。(隠れて結成されているが)
家柄、周りに知らない奴がウロウロされるのは困る。
護衛は澪桜だけでいい。
この学校はクラスも階級制で俺達2人は一番上のSクラスだ。
悲鳴から逃げるようにクラスへ向かうがクラスに行っても悲鳴は消えない。
いつものことだけど。
「お前、さっきの子にわざわざ『素敵』等と言う必要は無かっただろ。まして夜の誘いなんて。」
「フッ、バレた?ちょっと遊んじまったわ。…だってあいつらの醜い嫉妬から生まれるドロドロした小競り合いを見るの最高に楽しいだろ?」
「性格が悪いな。」
「橙真だけには言われたくないぜ?」
先程の子はきっとこの後隠れ親衛隊から苛めを受けるだろう。
澪桜に素敵と言われ仮にも誘われたんだ。
周りのヤツらの嫉妬によるイジメ。
人気者への勝手な抜け駆け禁止の厳しいルール。
この学校では日常茶飯事だ。
自分には関係ないと思っている僕は果たして冷たい人間だろうか。
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