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僕は後ろを振り向くと、背中でボタンの位置を隠した。そして、何を思ったのか相手に向かって突然挨拶をした。
「こっ、こんにちは……! 今日はいい天気ですね……!?」
その瞬間、相手が凄い顔でこっちを見てきた。その表情はまるで「なんだコイツ?」とおもっていそうな険しい表情だった。だが、僕にはそれには考えがあった。相手に挨拶をして油断させた隙にエレベーターのボタンを気づかずに「押す」と言うかけがあった。ついで声でボタンが押される時の「カチャッ」と言う音をかき消した。
どうだ……! これが僕の考えだ……!
僕はその瞬間、相手の前で勝利を確信して微笑を浮かべた。
……だが、適当にボタンを押したから何階を押したかは自分でも正直解らない。あれ、おかしい? 止まらない? っと思って後ろをチラリと見ると押したボタンは10階になっていた。
しっ、しまった!
別の階のボタンを押してしまった……!
僕は相手の前で激しく動揺すると、顔から汗を流した。そして、このタイミングでヤバイと心の中で呟いた。
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