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延長
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「いや何なの誘ってるの?」
優しかった声は、興奮しているのか、はあ…と色っぽい声になっていて…
俺は、急に濃くなった爽太の瞳がこわくて、距離をとろうとしたが
爽太とは手は繋いだままだし、こんな距離で爽太から逃げられるわけがなくすぐに捕まってしまった
「だーめ、逃げるな」
爽太は完全に俺に覆いかぶさった状態で、爽太の腕にはさまれてしまったので完全に逃げ場がない
まずい、非常にまずい
「もう鐘なるし…行こう…?」
「そんなかわいいお願いされても、お前に今の俺はとめられない」
そう言って、絡めていた手を離しその手を俺のうなじまでもっていくと、引き寄せられ、ちゅっとついばむように何度もキスされる
「…ん、っ、ぅ……」
そこから下唇をはさむようにして爽太がキスをしてくる
…もう教室戻らないといけないのに……
こうやって流されてしまうのはよくないのに…
爽太のキスの愛撫によって頭がふわふわしてきて…
結局からだは言う事を聞いてくれない
そんな爽太は止まる気配はなく
唇を離して、空いた手で俺の口までもっていき、親指で、下唇を開くように押される
「舌、だして」
「なっ…」
「はやく」
完全にスイッチがはいってしまったのか、催促する声は、色っぽくて艶やかで、すごく……エロい……
けど、その言葉に従う俺も俺で
だらしなく開いた口からゆっくりと舌をだした
爽太は、口の片端をあげて、ふっと息をはいた
「ほんとお前…こういう時は従順なんだね」
「そ、らこと、ない」
舌をだしていて、あまりうまくしゃべれない俺をいつまで放置する気なのか…
「そう言うわりには舌だしてるけど?」
見下ろすようなばかにしたような言い方に、普段の俺ならいらついていたかもしれないが、今の俺は、俺が俺じゃなくて…
「そ、た…はや、く……」
自ら求める自分がいて、爽太に縋るようにする自分も、しにたいくらい恥ずかしいのに、それよりもはやく爽太に触れてもらって気持ちよくなりたかった
「たまんなさすぎでしょ…」
頬をピンクに染めた爽太は、俺のだらしなくだした舌に、自分の舌を深く絡ませた
他人のは違和感があって
でもすぐにそれは消えさって、爽太の体温か俺の体温かわからないくらいどちらもあつくて、しめっていて、すごく気持ちよくて…
爽太のキスは優しくなく、それでいて乱暴ではなく、甘くて長い深いキスがふりそそぐ
「ん…っぅば、か…や、ぁ……っ」
息が苦しくて、爽太の胸を押し返そうとこころみるが、爽太のキスによって俺の力は逆に吸い取られていくばかりで、そんな爽太は俺の口内を味わうようにまさぐる
くちゅ、と音がなるたびに、誰かに聞こえてないのか羞恥がはしる
嫌だと首をふろうとすれば、つかまれていたうなじをさらに引き寄せられ、深く口づけをされる
「…、ふ、…もっときて…」
「そう、た…ぁ……」
うっとりといよいよ甘い雰囲気になってきた瞬間
キーンコーンカーンコーン…と鐘が鳴る音が聞こえた
まるで終わりを告げるその音に、俺達は時間が止まったかのように固まった
いったん俺を離しかと思えば、すぐに行動に移るのが爽太だった
「…まだ時間あるよね」
「…ない……」
「延長ということで」
意味不明なことを言いながらなかなか俺をどけず、手をうなじからどこかに移動させようとしていて、まさかここで…なんて怯えていれば
俺の弱点である耳をゆっくりとなでてきた
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