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Prologue.
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『春』。
新しい制服に身を包み、新しい生活のスタートを切る。そんな季節。
登校初日はワクワクで溢れ、友人が何人できるかとか、部活何に入ろうか、とか誰しもが近い未来の自分の充実した学校生活を思い描くことだろう。
だからこそ、とある高校の新入生の絶望は大きかった。
同じ新入生として"青の悪魔"と"黒の狂狼(きょうけん)"が並んで校門を潜ってきたのである。
「あは…っ、何人落とせるかなぁ??」
ー"青の悪魔"ー
青色のメッシュを入れた少年。
名を魔咲 愁。
人を不幸にすることを喜びとする異名通りの"悪魔"である。
「…勝手にしてろ」
ー"黒の狂狼"ー
片側だけ刈り上げられた跡が残るが、愁とは違い、髪を染めていない、重たい髪の中に大量のピアスが埋まっているが一見普通の少年。
名を狼城 昴流。
狂ったように人をなぶり倒していく様からその名で呼ばれるようになった。
ここらで2人を知らぬものはいない。
"目があったが最後"と噂され恐れられている程で、彼らの武勇伝は数知れず。
最近の話ではここらに拠点を築く族に殴り込みに行って2人で100人近くを相手に圧勝したんだとか。
そんな2人が同じ学校と知った生徒達は絶望の色で顔を染め、その学校からは一瞬で"春"は消えた。
彼らが思い描いていた未来予想図が早くも崩れ去った瞬間であった。
これはそんな絶望で満ちた学校の教師と、この2人の内の1人、"黒の狂狼"の恋物語である。
多分。
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