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「狼城ー魔咲ー、そろそろ交代して良いってよ」
「ほーい」
店番ーと言っても殆ど兄貴達と話してただけなんだけどーの終わりが告げられる。
「じゃあ回るか愁クン」
「おいコラ、ケツ撫でんじゃねぇ」
「はいはい」
愁は桂木さんに連れられ、一足早く自由行動へ。
その次に他のクラスの奴と回る約束をしていたらしい吉柳が制服を持ってテントの中から出ていった。
俺は…涼を待つ?こっちに行くっていってたからそろそろ来てくれるはず。
「…兄貴達は?回らなくて良いの?」
「お前が絡まれても困るから椿先生が来るまで一緒に待とうかと思って」
「去年のこともあるからね。それに!すー今女の子みたいやん?余計危ないで」
「…はあ…」
俺を思って一緒に涼を待ってくれんのは有りがたいんだけど…女の子みたい、は余計です。どうみたって下手な女装でしかねえだろ。
「えー、可愛いで?」
「そうですね、流石俺の天使」
「ひゃんっ?!」
後ろから急に抱きつかれ、胸を揉まれる。揉んできたそいつが「あ、胸はないんだ」と呟く。当たり前だろ、パットなんて入ってねぇぞ。
「うわー、涼さんいつもと雰囲気全然ちゃうなあ」
「先着替えてきました。これならよく見ないと俺だって気づかないでしょう?」
「そうやね、うん。化けた!」
要さんが口笛を鳴らすので、気になって涼の方を向くと…目の前にサングラス。
「昴流どう?真セレクションなんだけど似合ってる?」
「…ぁ…」
俺から離れて、ば、と両腕を広げ服を俺に見せる。いつもと違う…ワイルドな感じの格好に顔が熱くなっていくのを感じた。
「かっこ…いい…」
語尾にハートがついてそうな声で、真っ赤になった顔を両手で隠しながら感想を言った。
駄目、格好良すぎて見るのが辛い。涼を直視できない。良い意味で選んじゃいけない服だよ真さん。
「何その可愛い反応…」
「わわ…っ?」
「俺勃ちそう」
「あ、え…、?」
深くため息をつくと、俺を後ろから抱き締めてぐりぐりと俺の肩に額を押し付ける。
兄貴達は「良かったねー」と涼に向けて拍手。何、何の拍手だよ。
「じゃ、俺らはのんびりと回るから椿先生とイチャコラしなー」
「え、あにき…っ」
「涼さんに食われんようになぁ」
「あんま椿さん煽らねえようにしろよ?」
「ヤるんなら今日使われてない校舎でね!」
「え、ちょ…っ?!」
涼が来たので別行動を開始するついでに冷やかす幸仁さんを除く4人。ちょっと、他にも何かあるでしょ「またねー」とかさ。
そういう普通の別れ際の言葉を期待してチラッと幸仁さんを見た。
…のに
「吏と同文。バレねぇようにヤれ」
見事、悪い意味で期待を裏切る幸仁さん。
あの、俺泣いて良いですか。
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