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「王様だーれだ!」
歌うのに飽きたのか、少し休憩するのか、どっちでも良いけどくじを作って王様ゲーム?って奴をやることになった。
ルールが分からなくて、「人が死ぬやつか?」って聞いたら「それは違う王様ゲームだから!!」って吉柳が説明してくれた。「死ぬやつか?」は冗談で言ったつもりだったんだがどうやら本当にそう思っているように思われたらしく、説明の後で「人が死ぬ命令はないから」ってマジトーンで言われた。
自分の引いた番号が自分の名前みたいなもんで、それで命令されたらやらないといけないらしい。
「これ、どうすりゃあいいの?」
引いたくじをどうすれば、と吉柳にくじを見せてそう聞くと、 「見せたら駄目だろ」ってくじを俺の手の中に握らせた。
「俺が王様かもしれないだろ?だから番号は誰にも見せたら駄目」
…む、そうか。
「命令が終わったら回収してまたくじひくからずっと誰にも見せずに握っとけ。…でもちゃんと自分の番号は確認しろよ?」
「あ、嗚呼…」
成る程。ずっと誰にも見せないように握ってれば良いんだな。何となくルールが分かってきた気がする。
「命令は何があるんだ」
「命令?自分が思い付いたことを言えば良いんだよ。5分間空気椅子ー…とか」
「ふむ…そうか」
…まあ、命令の方は俺が『王様』ってくじを引いてから考えれば良いか。
「まずはー、定番の7番が10番の唇に熱烈なキッッス!!」
王様のくじを引いたらしい少年が外にも聞こえそうな位の音量でそう言った。
…キスが定番?王様ゲームってそういうゲームなのか?
「ああ…ルウちゃんが勘違いしちゃった…。違うからね、そういうゲームじゃないからね」
「"そういうのも"あるんだよ。ちゃんと普通のもある」
…あ、そうなの。
「あ、10番わ、わたし…」
ゆっくりと手を上げたのは、俺たちが来てすぐに吉柳と何か話してた奴。
7番は…誰も手を挙げない。誰だよ、って空気になりだして、そう言えば俺ずっと手に持ってて見るの忘れてたな、と思いだし、握っていたそれを広げた。
認めたくないがそこには7とマジックで書かれていた。
…嫌だな。したくない。愁とは涼と付き合う前からしてたことだから何とも思わないけど、それ以外の人と唇になんて抵抗がある。しかも今日初めて話した人と。それなら吉柳とする方がまだ良い。
けど、俺のせいで空気を悪くさせるのもな…。我慢してするしかないのか。
「おれ、なー…」
「昴流、お前口以外なら出来るか?」
「うえ…?」
名乗り出ようとしたら愁がそれを遮った。
口以外…?口以外…なら。うん、できなくもない。スキンシップ程度になら、2人以外ともしたことはあるし…。
嫌じゃないと言えば嘘になるが、唇以外になるだけましだろう。
「おい、館川ー7番狼城らしいんだけど口以外のところが良いってよ」
「え、ろ、ろろ狼城?!」
「そー、キスの場所変えてやってくんね?」
「ルウちゃんそこら辺デリケートなんだよねー」
吉柳と愁が『キス』の命令をしたそいつに命令を変えるように頼んでくれる。愁のはちょっとトーンが"悪魔"のものだったけど。
館川?は俺と愁をチラチラと交合に何度か見た後、「じゃ、じゃあ好きなところで!」とキスの場所を指定したのを撤回した。
「…ありがと」
「ん、気にすんな。今日はお前を守らねえといけない日みたいだからな」
「にゃ…っ」
「そーそ。狼から子羊を守らないとすぐにペロッと食べられちゃうもんね」
「ひ、ぅ…、んっ」
吉柳には頭を撫でられて、愁には耳を甘噛される。吉柳のは良いとして愁のは…つまり、食べられるってのはそういう意味だって言いたい…んだろうか。
いや、相手女子だから。尻掘るような物無いから。
「……最近はそういう玩具があるから女でもできるんだよ」
「えっ」
そうなのか…?アダルトグッズ恐るべし…。
…いや、問題はそこじゃなかった
「何で俺が女に掘られないといけないんだよ…」
もし掘られたら、それもう男として生きていけない。
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