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「ルウちゃんルウちゃんこれどうしたらいいの?」
「どうするって皮剥く」
「素手で?」
「素手では出来ねぇだろ…」
調理実習当日。俺と愁と吉柳の班で作るのはシチュー。
煮込む前にまず具材を切っていかないといけないのでじゃがいもの皮を包丁で剥いていると人参を持って愁が自分は何をすればいいのかを聞いてくる。
人参の皮を素手で剥くとか出来たら凄い。俺もしたいわできるんなら。
「包丁で剥け」
「え、どうやって」
「どうやって、って…普通にこう…」
人参のヘタと先を切り落として、いつもしてるみたいに皮を剥いく。
ちょっと剥いたところで「こんな感じ」と人参を愁に渡す。
「…いやいやいやいやいや、初心者にそれをしろと?!怪我させたいの?!」
「いや…普通にぽいぽいっと…」
「出来ません」
「簡単だって」
「でーきーまーせーんー!!」
「主婦基準の簡単怖い」
何なんだよ2人揃って。やってみたら簡単だから。林檎の皮剥きみたいなもんだから。
「俺らそれすら出来ない次元なんだけどな…」
「今日改めてルウちゃんの女子力の高さを実感した」
「いや、皮剥くくらい簡単にできるから」
「「出来ません」」
えー。出来るだろ。難しいのはほんの一瞬だから。慣れたら簡単だって。本当。
「無理」
「俺ら料理初心者」
「もっと簡単なの下さい」
もっと簡単なのって言われても…。玉ねぎの皮剥き?
「後、皮剥けた野菜切るとか?」
「それなら」
「頑張ればいける」
「じゃあ、これ宜しく」
皮を剥いたじゃがいもと手をつけてない玉ねぎを渡す。吉柳は玉ねぎの皮担当で愁はじゃがいも。
角切りのやり方教えたから初心者って言っても流石にできんだろ…って思ってたんだけど
「何で包丁引いてんのお前…」
「えっ引くもんじゃないの?」
「押すんだよ」
俺は1から教えないと駄目なんですか。
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