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班決めついでに部屋決めしたり。
どれもこの3人で、まあいつものメンバー。
「これ風呂どうなってんのかなあ…大浴場?部屋にある系?」
ぴらぴらと資料を振りながら決めること決まって退屈そうな愁がそう呟いた。
どっちなんだろうな。俺的意見は大浴場は勘弁してほしい。…キスマーク隠せない。
見られても良いんだけど…恥ずかしいというか…。
「泊まる場所によるよなー…去年はホテルらしかったけど…でも学校行事で泊まりって大浴場のイメージ」
「だよねー中学の時もそうだった。俺とルウちゃんだけで入って貸切状態だったけど」
「随分と時間に余裕があったんだな…?」
「あー、違う違うそうじゃなくて…」
…嗚呼、懐かしいな。
そういや、中学の時は大浴場で、俺らが入ろうとしたら全員さっさと出ていったんだっけ。
で、10分くらい貸切状態。
「お前らどんだけ怖がられてたんだよ…いや俺も最初怖かったけど…!!」
「あはは!最初のルイちゃんすげえビクビクしてたよなあ。今じゃ突っ込み役だけど」
「仕方ねえだろ?!俺の地元までやべえ噂流れてきてたし…オーラがまじで怖かったんだよ…」
「えー、怖くない怖くない」
「怖かったわ!…いや、本当そう考えたらお前ら変わったよなあ…」
…変わったか?兄貴に言われて喧嘩止めた以外は特に何も変わってない気がする。
愁も言うほど変わってなくないか?
「いや、変わったって。狼城が1番変わった」
「…そう?」
「嗚呼、牙折れたっつーか…、話しかけやすくなったっつーか……椿先生のお陰?」
「ルウちゃん幸せオーラむんむんだもんねー」
「そうかなあ…」
まあ、でも涼が隣にいるようになってから、周りの景色が変わったような気がする。
幸せか…確かに幸せだな。
「魔咲も恋人出来たらもっと何か変わるんじゃね?…ほら桂木さんとか…」
「俺に掘られろってこと??」
「あ、いやそう言うことじゃ…いてっ、いひゃい、冗談れす…!!」
「ふはっ…」
愁に「桂木さんと付き合ったら?」は禁句らしく、むにーと吉柳の頬を引っ張る。
こんなことがバレンタインの時もあったなあ、と俺は笑いながらそれを眺めた。
吉柳が助けてと視線を送ってきたが、面白いから助けない。
「ひどい…おれのほっぺがのびりゅ…」
「伸びちゃえルイちゃんのばかー!」
「いひゃいです、まひゃきしゃん…」
「はははっ」
前言撤回。確かに俺は変わったよ。昔だったらこんな風に声を上げて笑ってない。
吉柳の言う通り、涼が隣にいてくれたから俺は変われたんだと思う。
でも、俺を変えてくれたのはきっと涼だけじゃなくて…
ー"琉生"も…なんだろうなー
俺と、俺らと友達になりたいと、お前と違って底辺まで落ちた俺らにそう言ってくれたお前に俺らは少なからず救われた。
俺らがこの学校生活で笑ってられてんのは、お前がいてくれてるからだ。
だから、きっと話しかけやすくなった…とお前が思ったのならそれはきっとお前のお陰だ。
今なら、あのとき手を握っていて良かったと思うよ。
ーありがとなー
「琉生」
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