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「御馳走様昴流君」
「美味かったー…姉貴とは大違い」
「そう言うならあんたが作りなさいよ」
「え、それは無理」
2人ともまだ昼食を食べれて無かったらしく、炒める途中だったからご飯を足して4人分のドリアを作った。
2人はお気に召してくれたのか、それともお腹が空いていたのか、すぐに完食してしまった。
「俺暫くこっちにいてワンちゃんのご飯食べて暮らしたい」
「ご飯くらい構わないですけど…」
「やった!!兄貴暫く泊めて!」
「学校止めて泊まるか泊まらないで留年免れるか選べよ」
「春休みにさせていただきます」
「春休みも来んな」
…嗚呼、そうか。俺と同い年だから高校生だった。
食べたいだけ食べたら良いと思ったけど、じゃあ駄目だな。明後日から特別なことがない限りまた学校始まるんだし。
それに、涼の言い方からして単位ギリギリ…?ぽいな。
「ていうかワンちゃん俺ら同い年なんだからもうちょいフレンドリーに話してよ。寂しい」
「え、あ…はい」
「もー、ほら『臣』って言ってみて」
「…お、おみ…?」
「きゃー!!可愛い!お持ち帰りしたい!」
「ひゃ…っ」
会話についていけなさすぎるせいで同い年って感覚がなくて、遠慮してたところがあったようで、しかもよく考えたら俺こいつのこと名前で読んだことなかった気がして、悪かったな、と思い要望通り名前で呼ぶと臣が飛び付いてきて頬擦りをしてきた。
「じゃあ俺はどうしよっかなーワンちゃんはあれだよねー…。うん、昴流ちゃんって呼ぶね」
「…ちゃん…」
まさかのちゃん付け。好きに呼んでくれて良いけど、ちゃん付け好きなのかな。ワン"ちゃん"とか天使"ちゃん"って俺のこと言ってたし…。
「好きって言うか、可愛いから?…嗚呼、可愛い…、っぐぇ…」
「昴流から離れろ」
「…もー、思いっきり引っ張んなよ」
襟を引っ張って、涼が無理矢理臣を俺から引き剥がす。引っ張られた場所が場所だったため、臣からは蛙みたいな潰れた声。
強く引っ張りすぎだよ涼。
だけどその本人は「自業自得だ」って顔に書いてて、不機嫌にも見える。
「…あんたねえ、年の癖に大人気無さすぎじゃない?」
「昴流に引っ付きすぎなのが悪い」
「本当に…、そんなに嫉妬しまくってたら昴流君だって呆れちゃうわよ?私は萌えるけど」
「うるせぇ、兄に萌えてんじゃねぇよ」
真さんにしてみれば涼の行動は臣相手に大人気無かったらしく、ため息混じりにお説教。
嫉妬…?臣に嫉妬?臣が俺に引っ付いてたから?
琉生の時は名前で呼ぶようになって、それにも妬いてたからそれもあるのかな…?
「ふふっ、そう…可愛い涼」
家族にまで独占欲を見せる涼が可愛くて、そしてそんなにも俺を思ってくれているのが嬉しい。
普通は重たいって嫌いになるのかな。でも俺はこんくらいの方が好きだな。涼が急に何も言わくなったら寂しいし、愛されてるって実感がこっちの方が有るから。
行動を制限され過ぎるのは嫌だけど、涼がしたいならいくらでも俺を縛ってくれても良い。
他の人に向けられる位なら、俺にだけその欲をぶつけて欲しい。
俺を独占したがりな涼が大好き。
「…でも、襟を引っ張るのは駄目だからな。するなら腕とか、肩とか…」
「…ふふっ、はいはい。ごめんね」
「謝るのは俺じゃないでしょ…」
「…あいつに謝るのはちょっと」
「えー…」
「なにあの子。天使?天使の子なの?」
「あそこまでされて怒らない子なんて絶滅危惧種だよ…あああ…マジで天使…」
「ごめん私眩しすぎて目眩が…」
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