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ANOTHER STORY:In The Case of DAVIL Ⅲ
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時が経つのは早いもので、俺の足枷が外れて半年以上が経った。
半年前死にかけていたのが嘘みたいに平和な日々。
…嗚呼、違った。"そこそこ"平和な日々、だ。
「お前何時になったらシフトの時間ギリギリに来んの止める訳?」
「いや俺も忙しくてさー」
このゴリ…桂木零って存在のお陰で、別の意味で最悪な日常だ。
あれ以来、隙あらば俺の尻を狙ってくる性的対称男、のこの男。俺が今年に入って尻を撫でられたのはもう3桁を越すんじゃないだろうか。
手を出さなければ俺だってこんな風には言わないのに、曰手が出るのは癖らしい。そのせいで浮気性だと勘違いされて別れたことがあるらしいのだがそれはお前が悪いと思う。
「魔咲ヤらせろ」
「ははーゼロちゃん冗談きつい。……撫でんな殺すぞ」
そして、今日もバイトの合間に夜のお誘いと一緒に尻を撫でられる。
「俺下はやらねえって何度も言ってるだろ他当たれ」
「俺も、好きになったら一途だって何度も言ってんだろ」
俺にはその一途さが全く伝わってこないんですが。
「ゼロちゃん手出さなければモテるんだから発展場行ってくれば?」
「俺はお前が良いんだって」
「じゃあゼロちゃんネコしなよ」
「…は?嫌に決まってんだろ」
「なら諦めて」
互いに上は譲れず、撫でられた回数と同じくらいにしたやり取りを今日も飽きずにする。
どちらかが下なら多分夜の誘いに頷いて、付き合っていたのだろう。
けど、残念なことに両方タチでどちらとも下になるのは嫌だった。
「下も良いかもしんねえだろ?ほらワンコに聞いてみろよ」
「それそっくりそのままゼロちゃんに返す」
まあ、最も聞いたところであの恥ずかしがり屋な狼は顔を真っ赤にして逃げてしまうだけだろうが。
何度も言う。貞操を守らないといけないなんて最悪な日常だ。
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