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「なあ、どういうーー…、っ?!」
聞くよりも前に、ぐらりと視界が動き、頭にぶつかる柔らかい感触。
そして、腹の上に美桜ちゃんが馬乗りしてきた。
「…何の真似?」
俺の胸を撫でるその手を振り払って、自分でも驚くくらいの冷たい声を出し彼女を睨んだ。
美桜ちゃんはそれに一瞬怯み、俯いて肩を震わせる。泣かせただろうか。いやでもこれは俺悪くないよね。
…とか思っていると
「ぷっ、ははっ…、そうよね、そう。うん、それが"答え"よ」
俺の予想とは真逆に、笑いだした美桜ちゃん。どうやら震えていたのは笑いを堪えていたからのようだ。
「答えって言われても…意味分かんねえんだけど」
「ユウ君は押し倒されて『嫌』って思った。…嫌なことされたら殴るんでしょユウ君」
「…まあたまに」
「殴られなくて良かったわー」と言いながら俺から退くと、「でもね」と言葉を続けた。
「その人にうざいって思うようなことをされてもユウ君本気で怒ったこと無いでしょ聞いた感じ。うざいって思うのにそのやり取りを楽しんでるとかまず無いでしょ。ユウ君そんなやり取りする前に相手ボコボコにするだろうし」
「…嗚呼そうかもな」
「つまり、ユウ君の本心は嫌じゃなかった。…若しくは嫌でも相手がそれを許せる存在だった。ユウ君の場合はきっと後者ね。だってそうじゃないとされなくなったことくらいでユウ君は悩んだりしないわ」
ーユウ君さ、その人のこと好きなんでしょー
「嗚呼、勿論恋愛的な意味で。そんくらいじゃないと嫌なことなんて許せないでしょ」
美桜ちゃんが出した結論に俺は暫くの間硬直することしか出来なかった。
だって俺があいつのこと好き??
いや、そりゃあまあ、好きか嫌いかで言えば好きだよ。でもそこに恋愛的な感情は…。
でも、美桜ちゃんの言うことも言うことで当たってて、怒るかは物によると思うけど、例え親しい人に嫌なことをされたとしても俺はきっぱりと嫌って言う。
琉生にも多分言うだろう。
何も言わずに流せるとしたらそれは昴流位で…。
…否、昴流はまずしてこないか。だからもししたら、って事で。
そこに零が入ってるってことはつまり、俺は昴流と同じくらいにあいつを、零を好き…なのか?
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